影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
優しいコメントは大歓迎です。
<< July 2013 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
 
SPONSORED LINKS
NEW ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
アカウント
広告
MOBILE
qrcode
PROFILE
無料ブログ作成サービス JUGEM
 
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | | - | - | pookmark
八甲田山死の彷徨
 新田次郎     新潮文庫  


少し前にBSで放送していた映画の原作が気になりまして、読んでみました。
その映画は、高倉健さん主演でありまして、その独特の風貌に圧倒されるところもありまして、遭難よりも、健さんの男気ある行動に焦点も当てているようでして、第五連隊の遭難の様が、若干卑小化されていたのかも。
実際的には、健さんを外しては、この陰惨な物語を映像化は、無理だったとも言えそうです

映画では、遭難し、救助隊が出動し、遭難の主原因を作った大隊長が自殺して話が終わってますが、原作者は、この話の登場人物のその後、この遭難が当時の社会に与えた影響、後のロシアとの戦争と絡めて語られており、そこは過不足なく描かれていましたね。、名作はかくあるべきと言えそうです

日露戦争は、輝かしい戦争であり、第二次世界大戦は、悲惨な戦争。坂を上っていくような明治と、坂道を転がり落ちそうな昭和。
そういう対比で、語られることが多々あるのですが、明治も昭和も、駄目なところはあり、同じ日本人、同根の問題を抱えていたのだという証拠であるような気がします
要は、多面的にもの捉えるツールを多く持つことが重要だということか。

雪山では、当初に数回の判断ミスが取り返しのつかなくなるというのは、実に怖いところだと思いましたね
あまちゃん 82
 朝の連続ドラマの「あまちゃん」が面白いですね
個人的には、それほど期待していなかったドラマなんですが、大河ドラマと朝の連続ドラマは、習慣として見ているので、その流れで見てしまってます

まず音楽が素晴らしいです。一年前に放送されていた「梅ちゃん先生」では、朝からいらっとさせられてましたが、「あまちゃん」のオープニング曲は何度聴いても聞き飽きません
挿入されている、潮騒のメモリー、ディセンバーなんとかも良い曲だと思ってます。
人気脚本家を起用しただけあって、台詞も良いです

今現在の82話までの話では、主人公あきちゃんは、上京してアイドルとして下積み、大物女優の付き人もしている状況であり、親友のゆいちゃんは、家庭内にトラブルを抱え込み、上京できないでいる内に、地元でぐれてしまっているみたいです
愛犬家の彼氏の風貌が、余りにも、その辺にいそうな感じの人物なので、非日常を演出するテレビ向けじゃなさ過ぎて。驚きをもってしまいそうです

個人的に気に入っているには、主人公あきちゃんの性格でしょうか
現代風と言えばそれまでなんですが、自分をしっかりと持っていて誰に対しても堂々と意見を述べれるのですが、岩手に来るまでは、地味ないじめれっ子であり、おどおどと過ごしてきてきた子なんですね
何がそうさせたのか、彼女の何がどう変わってそうなったのか。ということではなく、本質的に前向きな子が、海女仲間と触れ合ううちに、内なるものを、どっと出しても、受け入れれるということを知る。
他者に自分を受け入れれることの大切さを学び、自分を他者を受け入れ、理解していく過程を描いているからなんでしょう。

自分が、最近の放送でいたく感動したのは、初恋の先輩と東京で再会した開口一番に、先輩が、上京していたのなら、連絡寄越せという問いに、「まだ恋愛感情が残っていると思われたら癪だから連絡しなかった」
という言葉を述べたところでしょうか

若い女の子の大部分が、初恋の人に対して、こう堂々と言い放つことはないでしょうか。
一部の女の子は、言い放つまではいかないまでも、そのような態度を取るのではないか
こういうことを堂々と言える女の子は、きらきらして見えるのは確か。
男に従属しているのではなく、独立して堂々と生きていける。
海女仲間から学んだのかも知れませんが、今を生きる魅力的な女の子を描いているのは確かですね

こういう台詞、シチュエーションを、次次に繰り出せるのは、非凡な脚本家を起用したからなんでしょう