影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
優しいコメントは大歓迎です。
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キシャツー
 小路幸也    河出書房新社 


この小説は、夏休み、海岸でテントを張っている少年をみつけた、高校生の男女の出会いの話なんですが、少年がそこにいる理由が、生き別れた義理の姉を探す為にやって来たというもので、地元の高校生が助けてあげるという話でした。

自分は、読んでいて、他に何か隠された意味が、この物語にあるに違いないと、思って読み進めていたら、そのまま別れがあり、終わってしまった。
ひと夏の出会いと、無償の交感だけを描いた話だったみたい。

それで、読者が付くのかというのは、野暮なんでしょうね
今は、こういう何もないけど、若さと無償の行き交いが重要な時代なんだなあと納得。

おじだんの自分には、少し眩し過ぎる話なのかも
ナミヤ雑貨店の奇蹟
 東野圭吾     角川書店 


さすが東野先生の本でした。面白かったので、あっというまに読めてしまった
ですが、その面白さの質は、人それぞれでしょうね
時空を超えたファンタジーものとも言えるのですが、人生相談もの、真面目に生きる市井の人の人の繋がりというのを大切にした話のような気もするし、昭和のクロニクルものとも言えそうですね
自分は、やっぱりナミヤさんの人生相談の話のやりとりのところが、面白かったですね
微妙にズレテいるところが楽しかったと思います

テクニカルな部分の多い話ですし、いろいろな角度があるし、年代も変わる。そこを繋げて読ませる話にする手腕は、大したものだとは思うのですが、個人的には、そんなややこしくしないで、シンプルな受け答えばかりの話の方が、好きですね
それを言ったら、この話成り立たないじゃん。奇蹟にならないじゃんとも思うのですが、どうでしょうねえ
ブラックスワン
 最近バレエに嵌っておりまして
様々なDVDを買って見ております

バレエって良いですよね
言葉が分からなくても、なんとなく分かりますし、演出でいろいろ変わるところも良いですね
ストーリーの良い意味でのいい加減さも、自分的にはありです。

バレエについていろいろ検索している中で、最近「白鳥の湖」を素材にした映画があるのを知った。
近所のレンタルショップに行って借りて見てみた

なんだかんだ言っても、主演のナタリー・ポートマンの熱演があってこその映画でしたね
自慰行為まで披露してます。ハリウッド女優って大変だ
まず着目するのは、そこなのか。と思うのですが、これだけどぎついのではね、仕方ないですなあ

ステージママとのやり取りも、過剰過ぎるかもしれなない演出家。育った環境が違うダンサーの同僚。この人は、実は良い人っぽいのですが、主人公の二ナは、誤解して、どんどん現実と妄想が、錯綜する世界に入っていきます
少しづつ壊れていきます。「白鳥の湖」自身が、善悪二つの側面を持つ人物。二役をこなす必要があり、真面目で品行方正なオデット役しかこなせない二ナは、ちょっといけない世界へ足を踏み出していきます。
ちょっと悪い子リリさんが、導き手になってます。こういうところは、ちょっと不良の方が、使い道がありますね
実生活もそうなのかも、不良の方が、打たれ強いですしね

この映画でがっかりしたのは、実際の舞台が、少ししょぼかったことですね
出演者は熱演しているし、お金がかかっているはずの映画ですが、舞台セットにもう少しお金をかけたらと思った、
最後に二ナが飛び降りるところの背後の太陽は、まんまですし、最初の月もまんまですやん。
大阪人は、そういうところは、受けそうですが、もっとスタイリッシュな演出をした方が良かったのはと思った
王子を誘惑するオンディーヌは、鬼のようなのも気にかかったね。王子さんが圧倒されますよね。あれじゃね

いろいろ腐してますが、個人的には、大変面白かったですね。舞台裏の話ってけっこう貴重ですしね
ポートマンさんは美しいですし、眼福です。
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 」  その2
 村上春樹    文芸春秋


夕方過ぎになって、アマゾンでも一杯レビューされまして、内容がどういうものなのかも分かってきているので、自分も落ち着いて、この本について少し書いてみようか

ブームになっているので、普段本を読まない人も読んでいるようで、よく分からないけど面白いなんていう。ミーハーそのものの発言もあるみたい
一般人は、それを仕事にしている訳ではないのだから、自分の理解できるところ、面白いと感じたところだけを味わえばいい。本来全体的にどうだ。この本は何を語っているのかを、一般的見解を知る必要はないです

でも、横並び意識をしがちな日本人の傾向として、内容がどうなのか、自分の読み方が、普通と離れてしまっているのではないか、おっかなびっくりな人が多いようです
当ブログも朝の更新時以降、かなりのあらすじがどうなのかという検索による訪問がありました
これは、自分の予想通りでした

あらすじは、題名にそのまま書いてますね

高校時代の仲良し5人組。男3女2のグループから、主人公多崎つくるは、地元を離れ上京後の大学に入学後外されてしまう。つくるは、自殺も考えるほどショックを受けるが、立ち直る。そして16年後素敵な年上の女性を巡り合い。自分がどうして仲間を外されたのかの理由を探ることになる、昔の友人を訪問し、その現況を知り、どうして自分が外されたのかの真の理由も知ることになる

書いてしまって拙いのかも知れないけど
一応書いておきましょうか
リストの「巡礼の年」が今回使われていますね。プレスリーの「ラスペガズ万歳」もそうなのかな

この本は、箴言が散りばめられておりまして
つくるさんの大学の後輩の灰田くんは、歩く名言と言いたくなるくらい
良い言葉を沢山述べてくれます
こういう後輩持ちたいものですねえ

・ 限定して興味を持てる対象がこの人生でひとつでも見つかれば、それはもう立派な達成じゃないですか

灰田くん。その父親の話は、印象的ですし、とても大学生が語るような内容ではなく、人生を達観したある高みのある人のような言葉のような気がしました
こういうところが、村上先生の本の面白いところですね。それが、メインストーリーに結びついているのかどうかは、はっきりしません。そこは、読者がどう捉えるかに変わってくるようです。
高校時代の同級生のアオもアカも、自らの言葉で、つくるさんと語ります。
日本の一般的中年男子同様。自分の仕事の内容から離れることができないのが、珍妙なんですが、視点を変えれば、誠実のそれぞれの人生を生きてきたとも見られます
村上先生のものの見方が、そこのところに垣間見れるかも知れないですね。普通の人の普段喋っている言葉を重視し、愛着を持つようになっている。傍目からは、おかしい。海外では、日本の男って変と言われそうですが、日本の男というもは、こんな感じだが、愛すべき者たちなんだと自分は、捉えました。
アカもアオも、繊細で他人から見ることのできない側面も持ち、内面豊かな人物なんだと実感できました。
中年の自分は、こういうところは、共感できましたし、こういう側面も村上先生になるのだと嬉しい驚きでした。

問題は、高校の同級生の残り二人の女の子と、今のガールフレンド沙羅さんですね
沙羅さんが、良い女なんですね。この本は、沙羅さんへの求婚活動を述べた話だと簡潔に言えそうなんですが、沙羅さんの造形も村上先生の女性を見る視点の移り変わりがあるのかも知れませ。
本人曰く、昔はけっして目立つ容貌ではないはずの沙羅さんが、実に魅力的に書かれているのに対し、高校時代の美少女だったはずのシロさんが、埋没していく過程。そこが、この本の大きなポイントになり、つくるさんの知らないところで、その事実があってしまった。
その原因は、巧妙に伏せられているように思えました、時間が経てば重要ではないことだったのかも知れません

なんだかんだ言っても、つくるさんは、夜間の船のから海に投げ出されてもなんとかやっていけそうと友人たちからも思われているようですし、本人は謙遜してますが、そこそこ裕福な家庭のイケメンで、親戚に有名人がいたりする人です
ハイスペックな人です。
あんたなら何とかやっていける。
それを言ったら、物語にならないのですが、でもそうなんですね
つくるさんは、どんどん受容力のある人になっていきます、そういう意味では、ビルディング小説ですし、読後は爽やかかも知れません
シロさんが、どうしてそうなったのかという謎は残りますけどね
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
  村上春樹    文芸春秋


本日発売日の本を読んでみた
宮崎は本の出版が2、3日遅れるのですが、発売日の早朝には、手に取ることができた
これって快挙なのかしら
即読んでしまいましたのですが、アマゾンのレビューでは、

三年ぶりの書き下ろし長篇小説

だけしか書かれておらず、内容について、今書くのは、フェアーではないのかも知れませんね
書きたいことはいくらでもあるし、この本は、久しぶりに、自分としては、村上先生の本の中では、気に入りましたね

作家は、自分の過去の作品を模倣ばかりするものなのかも知れません
「ノルウェイの森」に似た雰囲気、ストーリーなのかも
ですが、主人公のつくるさんは、自律していますし、自分の人生をしっかり掴めそうです。その試みは、上手くいったのは、書けないですねえ

巡礼の年の意味くらいは書いていいのか、ダメなのか

もう少し落ち着いて、いろんな人が感想を書いて、世間で評判になった頃に、もう一度、この本については書いてみよう
今回は、単に読みましたと、
それじゃただのミーハーですね、
100分で名著 「こころ」
 「こころ」がついに取り上げられました
自分は、この小説を読んで、理解できないところが多々あるし、好きなところ、自分がこう思っているところも多々あります。つまり、躓くようなポイントが多いし、多様な読み方が、これほどできる本も無いのが魅力的な本であるとも思っているので、この番組を見てみた
見たのは、第一回と二回分です

この番組は、その趣旨は素晴らしいのですが、その本を読んでいないと公言するMCが、興ざめな点がマイナスなんですが、このMCは、この本は読んだようですね

一回では、孤独と向き合う、孤独を抱き合うような生き方について語っていました。第二回では、先生の生き方、無職でプータローなのに、なんで先生なの
自分としては、第一回の放送は、ありきたりで、挨拶みたいなものと感じたのですが、二回目で俄然面白く感じましたね
優雅なニート。今ならけっこうこういう人は、多いのですが、明治という時代で、それは、どうなのよ。
建前の偽善で回っている社会。いつの時代もそうなんでしょうけど、純真で先鋭的な人は、その悪臭が堪らない。

この小説の語り手も、先生を尊敬している。自分の父親よりも
ここが、この小説のぶっとんでいるところなんでしょうね。自ら学び、考えることのできる人。近代的な考えを取得した人は、乗り越えるることができる人
自立した個人の誕生であるともいえますね
MC」の人は、野球の例えで分かり易く語ろうとしてますが、議論を混乱させてますね
肉体的の超えるのではなく、精神的な部分で超える。自らの自我で選択することができること
日本の近代を考える意味では、大きなことだと思います

暗いものをじっと見つめてその中から、その中からあなたの参考になるものをつかみなさい

NHKの女性アナウンサーがぐっときていると感嘆したところ。昔読んだときは、気づくかなかったけど、今回ぐっときたと言ってました。
自分もそこは、素晴らしいと思いました
武内アナは、ちゃんとしっかりと、この本を読んでますね
それにl較べて、もう一人のMCの方は、理解できないみたいですね
このMCが言う学校で、教わる、うんねんではないのですよ。自我のある個人が、その個人そのものの対話なんですよ。
と、各所で突っ込みどころは、ありますが、良い番組でたね

次回次々回もあるので、その時に、自分の感想とかもいろいろ書けたら良いですね
ことり
 小川洋子     朝日新聞出版


この本は、書き下ろしなんですね。
小鳥を飼っている人、小鳥を好きな人にしか需要がなさそうな内容なんですが、少なからずの人の心に響く話ですね
特に、中年以降の読者には
自分も、年をそれなりに取っておりますので、この物語世界には、多くの共感を得ました

人間の言葉を喋れなくなったお兄さんとの暮らしの日々。
図書館司書さんとの、ふとしたやり取り、そして小父さんを看取る小鳥。
出てくる者のさりげない優しさ。心なき人のふとしたふるまい。
さざ波のように、小父さんの世界に波紋を与えます。
小父さんは、けっして強い人ではないし、感受性も豊かな人なんですが、その小さな世界は、日々移り変わっていきますね
外の世界は、良いようには変わっているようには思えませんし、思いやりのない人も多くなっているような気がします。

幸せについて考えさせられますね
自分なども庭木を見て、花を咲かせるものばかり優遇しているような気がしますし、綺麗なものばかりに目を向けているのですが、全然目立たない草木も、それなりの変化し、日々成長しているのだと思えるのは、確かに重要なことではありますね
人為的な努力で協和できる世界。手の届く世界を綺麗にかたずけること。小父さんが鳥小屋を綺麗に掃除することの、かけがえのなさ。に思いが至りますね
いろいろ考えさせられます。
アイアンシェフ タケノコ対決
 アイアンシェフ最終回を見てみた

題材のタケノコは、季節を告げる素材。
日本料理のアイアンシェフに圧倒的に有利なものでした
結果は、アイアンシェフサイドの圧勝になりましたが、少し考えされるところがあったのかも知れませんね

旬のものを適宜の出すのが、最高のご馳走であるのなら、そもそもの対決などは、ありえないのではないか
競いあうポイントが、いかに旬のものを素早く出せるかに、ポイントは移ってしまうのかも知れない

これは、奇しくも、アイアンシェフのコンセプト。
ありえない素材を、アイアンシェフが、いかに工夫して料理するか。という番組の趣旨と違うものであったのかも知れませんね
最終回だから、イマイチ勝ちに恵まれなかった、日本料理のシュフに花を持たせたような気がしてならなかったですね

それと、タケノコを牛肉で包む料理を提示した挑戦者の料理には、唖然。
いかに美味しくても、単に、テーマ素材を包んで出すという料理は、問題があるでしょう
素人でも、出来の巧拙があっても出来るものが、名人が競い会うような所で出すというのは、どうなんでしょう

この番組を自分が面白いと思うところは、何をどう出すのかを、主催者、挑戦者、アイアンシェフが、必ずしも一致していないこと。
そこを手探りで進めていくところですね
みんな癖のある者ばかりで、前を向いて前進していってるとは、断言できないところが面白いですね
名人たちが、競う舞台で、美味しければ良し。審査員の評価もバラバラ。
基準がはっきりしないのに、勝敗の結果が出る。
日本的な、良い意味でも、悪い意味でも、いい加減さが出ているところが、面白いと思いました。
ヴォカリーズ
 今年になってから、いろいろなCDyたDVDを買っておりまして
中古CDの安いものを目ざとくみつけて購入したりしてます」

ジェシー・ノーマンの黒人霊歌とかが、数百円で買えたり、ビートルズのCDも安く買えたりもしました
止められませんねえ。良い時代ですね

その中で、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」と「我が母の教え給えし歌」は、好きな曲などで、いろりろな歌手がどう歌っているのかを、興味深く思っているので、いろりろ聞き比べてみました
どちらも、NHKの「名曲アルバム」の定番みたいな曲なので、そういうきちっとした感じではなく、ずんどこ、している感じのものに、自分は惹かれてますので。どうなのかなと聴いてみました

十数年前の「もののけ姫」が大ヒットしました、その時に主題歌を歌った米良美一さんのCDでは、きっちっとした感じに歌ってましたね
ヴォカリーズは曲は、歌詞がないのだから、もっとぶったんだ方が良いと思っていたところ、ブルガリアの歌手のそれは、全然ぶっとんだました。曲の原型が、変わってしまっているくらい変わってます。
ドボルザークは、チェコで、ブルガリアもスラブ民族なんですけど、そこまで、曲の捉え方が変化するのかと、いたく感心し、自分のお気に入りになりました

ブログも8年目に突入
 ブログもいよいよ8年目です
石の上にも3年をはるかに超えてしまった

だらだらやっているので、それほど負担になっていないのが良いのでしょうね

XPのパソコンの立ち上がりが、どんどん遅くなっているのが、いらいらします
起動に5分くらいかかってしまいます
スマホを使っている人は、起動に5分なんて待っていると発狂するかもね
これは、習慣なんで、けっこうやっていけたりしますが、どんどん億劫になっているのは確かですね
自分は、未だに携帯電話も持っていない、絶命危惧種みたいな者なので、この状況が似合っているのかも

最近は、バレエに嵌ってます
DVDを十数種購入して、暇な時ずっと見てます
くるまでは、クラシックのCDを聴いてますし、本当に世捨て人ですなあ
世間の流行からどんどんかけ離れていってます