NHKの今年の大河ドラマの「平清盛」は視聴率がどんどん低下しているらしい。
ネット上でも面白くないとの意見が多いようです。
個人的には無茶面白いと思ってます
この時期の日本は、激変期でありまして、後の時代への影響は甚大だと思いますし、特に重要な時代だと思うのですが、世間的には興味がない時代のようです。
先日放送していた「保元の乱」において、崇徳上皇方、頼長や清盛の叔父忠正や義朝の父為義の方は、夜討ちをするかどうかの是非を議論された場合において、夜討ちなど田舎物ですることで王都で行われるべきではないとされたのに対し、後白河天皇、清盛、義朝方は信西が主導し、夜討ちをすることを決定する
頼長、信西共に、当代きっての知識人でありながら文献の解釈が違うのは面白いですね
信西が地方をさすらい、現実の世相を把握していたのに対し、頼長はあくまで京都の中しか知らなかった
この辺の話の展開は、それまでの話を伏線として語られていますね
そういえば、前回の鳥羽上皇が、悔いて崇徳上皇への宥和的な行動を取ろうとする時、後白河天皇が斥ける言葉を述べた場面で、過去の白河法皇の言葉が回想されるところも良かったと思います
普通に見ていれば分かることなんですが、今の視聴者にはそういうところを面白いと思わないみたいですね
いろいろ史実に沿って解釈していますが、それはあくまで一解釈に過ぎないのですが、最近放送されている大河ドラマみたいに全くのフィクションではないんですね
人間のやること考えることは、それほど大きな幅があるわけではないので、自然に動乱へと移行していくのは、必然の糸を手繰っていかなくてはいけません
そこを丁寧に、できるだけわかり易く描いているドラマだと思うのですが、何が引き金になったのかを、視聴者のある程度k考えさせるようにもしているようです。
自分は、本編と余り関係と思うけど、天皇に指名される前の松田翔太さん演じる雅仁親王が、白河法皇の下にいた松田聖子さん演じる祇園女御に出会う場面も好きですし
藤木直人さん演じる西行が出家して旅立つ場面とかも、今の人気俳優の見せ所として良かったと思いますし、いろいろ視聴者にも気も使っていると思ってます
そういうサブストーリーも楽しいドラマだと思ってます
他に今回のドラマで面白かったのは、頼長が逃げようとする場で、鸚鵡を後生大事に持っているところでしょうか、嘲笑うように鸚鵡が連呼する言葉も面白かったし、まさか自分が落ちぶれ、生命すらも危うくなるとは思わない頼長の姿は哀れです
本当に斬ったはったの殺し合いが王都で行われると思っていなかったのですね
そういうのは頼長以外の貴族連もそうですし、武士も何をしているか分からない
清盛も義朝もまだ分かっていないようです
信西だけが、世の実相を捉えているかのようです
ここで時代を動かしているのは信西であることを描き出しているように見せているのは、なるほどと思いました。
それと、一族を必死にまとめようとする清盛と父でさえ切って捨てるに躊躇いのない義朝の対比も面白いですね
いろいろ見所があるドラマだと思います