影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
優しいコメントは大歓迎です。
<< May 2011 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
 
SPONSORED LINKS
NEW ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
アカウント
広告
MOBILE
qrcode
PROFILE
無料ブログ作成サービス JUGEM
 
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | | - | - | pookmark
ドッグオペラ
近藤信義    メディアワークス文庫 


何気なく手に取ったものを読んでみました。
全くの先入観無しで読んでみました。

さすが、メディアワークス文庫ですね。非常に風変わりな小説です。ぶっちゃけ、やくざの抗争ものプラス異能ものでして、ハードボイルドです。
たっぷり500ページを超えておりますし、読み応えも十分あります。
何処の層向けの話なのか、分かりずらいです。
おっさんの自分としては、十分ありなんですが、普通のおっさんでしたら、もっとお色気が無いとダメですし、若い読者には、意外と受けるのか。

それに、この小説は、会話も、設定も不自然な部分もありまして、読みにくいのも事実でしたが、その不自然な流れに魅力がある話でもあるのも事実でした。
ラストでは、悲劇的な終わりを暗示するところで、おもろに終わっているのは、作者の美学が反映しているのでしょうか。

読んでみて十分面白かったから個人的には満足です。
ですが、く突っ込むたくなるところの多い物語でもありました。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 8
伏見つかさ   電撃文庫

アニメ化もされて、今大人気の「俺の妹」の最新刊を読んでみた。
この巻では、前巻の最後での出来事の顛末が書かれているのですが、非常にストイックというか、限定的な話の作りになっておりまして、妹とは何かなどという哲学的主題への考察と言う読み方を許す一方、ぶっちゃけ、のろけ話です。

京介氏が、もてもてなんですが、余り羨ましく感じない展開です。
青少年向けの物語で、これで宜しいのでしょうかね。
私は、ロレンスの「息子と恋人」の顛末とよく似たものを感じました。
つまるところ、愛するが故に別れなくてはいけない。(ちょっと違いますが)
本文では、妹の為という理由がある訳なんですが、その理由が、桐乃さんに対しては良いけど、兄貴では、きもいだけと言われてしまっておりまして、それでは京介氏が哀れ過ぎますね。
兄貴では、絵ずら的に美しくも、かわいくもないからダメと言われてしまうんですね。
揺れ動く思春期の感情の移ろいというものなのかしら。
この物語世界では、美しい、可愛い方が扱いが上等になっております。下克上です。

いろいろと考えさせられました。
自分の贔屓の黒猫さんは、この物語では、今や桐乃さんを凌ぐ活躍でありまして、目立ち過ぎると、自分などは、贔屓を止めたくもなってしまいますね。黒猫さんの可愛い妹も登場しましたし、ますます楽しみな話になってきました。