憧憬の先にあるもの 水鏡希人 メディアワークス文庫
この本は力作だと思いました
遠い未来を舞台にしているのですが、手塚治虫の「火の鳥」の未来編とよく似た世界で話は展開していきます
この世界では、異形の怪物たちに絶えず脅かされる人類を描いていますので、手塚作品とは違った世界なんですが、テイストは似ているような気がしました。
ただし、盛りつけられて風俗は、現代日本のものだったりするのが、面白いところですね。チャンポンなんですねえ
遠い未来なんだから、考えも今の人と大きく変わっていて当たり前なんですが、そこはそうならない。
ここのところに、自分はバランスの悪さを感じたのだけど、話の面白さからすると、どうでも良いところかも知れませんね。
水鏡先生の本は、細部に力が籠もっているので、引き込まれて読んでしまいましたし、主人公の考えに共感できるし、主人公たちのこの後も読んでみたいと思いました、