影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
優しいコメントは大歓迎です。
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第三十九回「薩摩燃ゆ」
家茂さまが上洛して、大奥の方々は、その無事を祈っていた。
本寿院さまは、そのことに不満を述べる。

家茂さまは、京に無事に着いていたが、京は物騒なことになっていたみたい。
家茂さまは、慶喜さまと会っていた。
幕府が攘夷を行うことを約束されそうになっていた。

どうしてそういうことになっているのでしょうかね
頭の固い人が多いのでしょうね

家茂さまは、和宮さまの兄の孝明天皇にも会った。

家茂さまは、病気で臥せてしまった。

天璋院さまは、和宮さまに家茂さまが戻ることを京方に頼んで欲しいとお願いする
が、すげなく断られる。
冷戦が発生していますね。

そこで勝さんが派遣されることになった
家茂さまと会った勝さんは

「異国と戦ってもころりと負けまする。」

長州がまず列強にしてやられ、そして薩摩にも
薩英戦争ですね。

家茂さまが戻ってきた。
天璋院さまは喜んだ。
家茂さまの帰還には、和宮さまの嘆願があったことが大きかったらしい。
天璋院さまには、ああ言っていましたが、行動していたんですね。
家茂さまと和宮さまは、夫婦円満になっているみたいですね。

薩摩では、イギリスと戦争に
鹿児島は戦火に包まれた。

尚五郎さんこと小松帯刀さんは、敗北感に打ちひしがれているみたい
ユリアヌスに続いてカラマーゾフに挑戦、むむむっ
「背教者ユリアヌス」を読了した高揚感から、ついに禁断の「カラマーゾフの兄弟」に手をだしてしまった。
意外とよく分かったりする気がしたりすのですが、早速躓いてしまいましたね。
続けて読書は継続しているので、そのうち備忘録なるものは書けるかも知れませんね。
これは、家族の物語なんですね。題名そのままや。
とんでもない道楽親父とその息子たちが辿った運命は、というものなんでしょうかね。

「カラマーゾフの兄弟」は、教育論としても読めるかも知れません。
獅子は、千尋の谷から子供を落とすとか、子孫に美田を残すなとか、言う人が、古来よりいますね。もっともらしい言葉なんですけど、実際そうしたら、どうなってしまうのでしょうか。
最近読んだ、上杉謙信と伊達政宗の違いについても、思いは及んでしまうところもありましたね。
親からも兄からも見放された謙信は、確かにとんでもない天才となりました。一方親父から英才教育を受け、良き師、友にも恵まれた政宗も英傑になりました。
資質が優れた人は、どうやっても偉くなってしまうのかも知れないですね。
でも、スケール度では、千尋の谷に突き落とした方が、大きくなるみたいですね。

それと、何を思ったのか、自分は最近映画化もされている「次郎長三国志」を現在読んでいます。
これは、面白いこと無双の物語ですね。
次郎長の周りに子分たちが、集まってくるところが、堪らなく面白いですね。
近日中に、備忘録を書けると思いますね。
第三十八回「姑の心嫁の心」
前回生麦事件発生で終わったのだっけ
なんかしらんが、ややこししい政治取引を描いていますね。

個人的には余り興味がそそられない話題だね。
政治の中心が幕府から朝廷に移っているみたいだね

尚五郎さんから手紙が来た。
けっして攘夷を実行したということではないとのこと。

償い金を払うかどうかの問題が発生。
朝廷は攘夷一身になっているとのこと

天璋院さまは、自ら京に行き攘夷は無理だと伝えようとする
家茂さまは、閣議で京へ行くことを幕臣に伝える。


尚五郎さんこと帯刀さんが、家老になった模様。

勝麟太郎さんと坂本竜馬さんも会った模様。

いろいろなことを描いている回ですね。

「アメリカという国は才能がある者が偉くなる国だ」
二人は意気投合したみたい

家茂さまの上洛は軍艦で行くことを、勝さんは主張する。

家茂さまと和宮さまの話し合いで
和宮さまが、天璋院さまのすすめで上洛したと知って、和宮さまは天璋院さまに対して不信感を抱いたみたい

家茂さまが上洛する日がやって来た。

天璋院さまと和宮さまに不和が出来たみたい
最近忙しくて
最近忙しくて、なかなか更新できませんね
本も余り読んでいませんしね。

その中でも、この前読んだ「背教者ユリアヌス」は、自分的には大ヒットでしたね。
自分の脳内ではユリアヌス祭ですね。

それと昨日書いたBSマンガ夜話の「よるばと!」の回でのアクセス数は多いですね。
びっくりしました。
自分の書いた記事に対しても批判的なコメントあったりと、いろいろ考えさせられました。
自分が言いたかったのは、目線が高すぎるのではないかなというもの
過去にも、マンガ夜話において「アストロ球団」とかでも感じたことと同じかも。

このブログは、世間の影響力は皆無ですので、気を悪くされた方は、気にしないでくださいね、
第七章 神々の導くところ〜終章 落日の果て
背教者ユリアヌス        辻邦生       中央公論

ついに最後まで読んでしまった。

第七章 神々の導くところ
第八章 ガリアの東
第九章 ルテティアの丘で
第十章 東方への道
第十一章 異教の星
第十二章 ダフネ炎上
終章 落日の果て

となっていました。
第六章でギリシアの派遣されて、好きな哲学三昧の日々を送っていたところまでだたったのなら、夢見がちな、女心に疎いうっかりさんで済ませそうな気もするのですが、
この小説の後半の展開は、波瀾万丈ですね。
副帝としてガリア派遣。ガリアにはゲルマン民族が襲来してくる。更にユリアヌスを快く思わない宦者により、ユリアヌスの配下には、反ユリアヌスの人材ばかり配置される。
副帝にユリアヌスがなった時に、同時に結婚もさせられ、コンスタンティン大帝の残っていたヘレナと結婚するのだが、それに対して皇后エウゼビアは、ショックを受け、引きこもってしまう。
ガリアでは、ユリアヌスは思わぬ軍事的才能を発揮し、不利な状況から勝利に導くことに成功する。
ここでの戦闘場面は、この小説で最も白熱し面白いところかも。

・ ローマが不敗だということは諸君の一人一人が不敗だということだ。それを諸君は今日学んだのだ。ローマが不敗だということーそれはまた諸君がそのことを学びうるということなのだ。

ユリアヌスはローマ的なもの大切にし、ローマがローマたらしめているものを守り続けたかったのでしょうね。
ユリアヌスのガリアでの成功は、皇帝コンスタティウス及びその腹心の妬みの対象にもなり、ペルシア遠征のガリア兵の派遣を要求されることになる。
ガリア人は、その決定に激昂し、ユリアヌスを皇帝に戴こうとする。
ユリアヌスはガリア人の意を汲み決起する。
この辺は西郷さんみたいせすね。
皇帝側と対峙している内に、コンスタンティウスは死に、ユリアヌスは正式にローマ帝国皇帝となる。
ユリアヌスは、ペルシアとの対立のい問題、ローマたらんとすることを拒むキリスト教徒をどうするかということに悩む。
そしてペルシア遠征の途上、流れ槍に当たり死んでしまう。

最後の方のキリスト教との対立は、実に歯がゆいものがありましたね。
背教者との烙印を捺されているユリアヌスなんですが、必ずしもキリスト教は拝外した訳ではなく、融和を図ろうとしたその意志が無碍にされてしまった過程が描かれていましたね。
こういうのは、正論であっても、キリスト教社会では、違った描かれ方をしてしまうのでしょうね。
第三十七回「友情と決別」
島津久光が勅使を持って江戸にやって来るみたい。
大奥でも、いろいろと取り沙汰されているみたい。
京方の老女たりは、とりわけ元気。
天璋院さまは、釘をさす。

この辺の諍いは、いまいちよく分かり難いですね。
天璋院さまは、幕府のやり方を貫くと主張する。

天璋院さまは、尚五郎さんもやって来るのかと気になっているみたい。

久光さんは、かなり強硬な要求をしようとしているみたい。
幕府方と島津方は紛糾している模様。

幕府は勅命を受け入れたみたい。

天璋院さまは久光さんと会うことにするみたい。
後ろに尚五郎さんが控えていた。

意見は鋭く対立。

「私は薩摩に誇りを持っていた。薩摩だけは間違って欲しくなかった。」
「もう会うこともなかろう。」

天璋院さまは、一人にして欲しいと

薩摩の強引な、武力を背景をした主張を通すやり方には、尚五郎さんも納得がいかないみたい。
勝隣太郎さんと意気投合できたみたい。

和宮さんが、天璋院さまのとこにやって来た

「私は故郷を捨てました。」
という天璋院さまの言葉に対して

「私は故郷は捨てられません」
と和宮さんは答える。

天璋院さまは、尚五郎さんをもう一度呼びだす。

「尚五郎さん」「ここは大奥です。ここは私の家族です。以前のように話をしてください。」

囲碁の対局をする。
そして身の上話をする。

「私は小松帯刀を名を改めました。」
「力ではなく心で動かすのです。」

「私も間違っていました。薩摩を捨てるということを」
「私は、この大奥で徳川を守ります。帯刀さんあなたは私も愛する薩摩を守ってください。」

「またあなたと会えますように。」

薩摩の一行が江戸を離れたとき、事件が起こった。
生麦事件だ。

攘夷を否定しながら攘夷をする。
第六章  ギリシアの空の下
背教者ユリアヌス        辻邦生         中央公論


ユリアヌスの弁護を意外な人が、買って出れくれた。
旅の女軽業師のディアだった。
有名人であるディアは、ユリアヌスのガルスとの共謀がありえないことを証明し、ユリアヌスは危うく助かることができた。
何故ディアが、ユリアヌスを助けるのかと聞かれると

 こんなことを申し上げるのをお許し下さいませ。私は……軽業商ディアは、低い身分を顧みませず、ひそかにユリアヌス様を愛しているからでございます

聴衆も法官もあまりの出来事の絶句。
特に皇后エウゼビアは、ユリアヌスに密かに愛情を感じていたので、心中はただ事ではなかったみたい。
裁判の後、ユリアヌスがディアに会うこともさせようとはしなかった。

ガリアでは、また反乱があり、ユリアヌスがメディオラヌスにいることには、危険は去っていないと思ったエウゼビアは、ユリアヌスがアテナイに派遣させることにする。
ユリアヌスは、ここでよく師、友に恵まれ、書物に囲まれて、本当に楽しい日々を過ごせたみたい。

そうこうするうちに、ガリアの反乱もようやく収まった。すると、ガリアを抑える人物を皇帝コンスタンティウスは思い浮かべることができなかった。
ユリアヌスは、メディオラヌスに召還されることになった。

ここでは、エウゼビアとディアの恋の鞘当てが、見所だったかも。
ここにきて昼メロ展開。堪りませんね。
第五章 皇后エウセビア
背教者ユリアヌス       辻邦生        中央公論


兄ガルス処刑後、ユリアヌスを捕らえられ裁判の為にイタリアのアクィレイアに護送された。
自分は何も悪いことをしたと思っていないユリアヌスは、裁かれるのなら裁いてみろ、十分んば申し開きができればいいというような気になって。

アクィレイアには、皇后エウセビアが皮膚の治療の為に来ていた。
エウセビアは、

・ その美貌のために、娘が高慢になるのをおそれて、屋敷から鏡という鏡を取り除いてしまったとか、まだ少女に過ぎなかったエウセビアに出会ったある貴族は、その美しさにために、すっかり憂鬱症に陥ってしまった

皇帝に見初められた美女だった。
しかしこの皇后は、美しいだけでなく識見も備えた人だった。

ある日ユリアヌスは、プラトンの詩の一節を口ずさみながら廊下を歩いていると

・ 美はそのとき私たちの前に崇高な姿を現したのだ……

泰然自着としていますね
そこで、ユリアヌスは、アクィレイアの離宮で偶然皇后とすれ違い
かってないような心のときめきを感じてしまう。

・ ユリアヌスは、そのとき、自分の眼の前に、ふたたびアテナ女神が美しい眼を輝かしながら近づいてくるのを見たのだった。彼は、半ば呆然とし、半ば恍惚として、女神の幻影に見入った。女神の茶色い明るい眼には、どこか涼しげな、甘やかな感じがあり、ほっそりした綺麗な顔立ちは、エフェソスで見たときよりは、ずっと柔和で、親しみ深い感じがした。
しかし女神の幻影はユリアヌスの眼の前から消え去るどころか、幾つかの影像をしたがえて、次第にユリアヌスのほうに近づいてくるのだった


こういう描写を読んでいると、自分の中のエロスイッチが入ってしまたりして
ユリアヌスは、この女神の幻影に悶々とした日々を過ごす
哲学青年じゃなかったのか、しっかりしろと読みながら叱咤したくもなりますね

ユリアヌスは、兄ガウスを陥れた宦官勢力に絡み取られ、闇から闇へ葬りされそうになるのだが、十分な弁明をできずに刑にかけられるのは、本意ではなかったので学究の友人に検閲では分からないような救いの手紙を書く。
そのメッセージはしっかり受け止められ、皇后が中心になりユリアヌスは、皇帝の前での裁判を実施されることができるようになった。
ユリアヌスは、不当な偽証によって追い詰められる。
そこにユリアヌスを弁明する者が登場した
というところで、この章は終わりましてね。
第四章 副帝ガルス
背教者ユリアヌス       辻邦生       中央公論


この章の最初は、皇族の一員であることがばれたユリアヌスが、ゾナス、ディアにどう、伝えようかと悩むところから始まったね。
あれこれ悩んでいるより、ゾナス自身が訪ねてきた。そこでユリアヌスは、身分を隠していたが、自分は今もこれkらからも変わらぬとゾナスに伝え、二人の友情が変わらないのを確認できた
更に、ゾナスはディアとの間も取り持ってくれた。
待ち合わせの場所に現れたディアから、愛の告白を受けたユリアヌスは驚く。

・ 「ディア……」ユリアヌスは声をかけようとしたが、声にならなかった。彼は、しばらくためらっていたから、ディアの両肩に手を置いた。「ディア、ぼくはとんまだったね。君の気持にとうに気がついていなければいけないのにね。こんなとんまだもの、君がからかうのも当然だね。でも、ディア、ぼくはね、君のようなひとと会ったことが一度もなかったんだよ。ぼくのまわりには、密偵か衛兵ばかりでね。一日中本しか読まないし……これじゃ、とんまになるのは当然だね

そうあんたは、とんまで朴念仁だ。
といいたいくらいなんですが、ういういしくてね。 ははははっ
ディアは、ユリアヌスの後に付いていくことを希望するが、結局諦め首都に旅立ってしまう。

一方ローマ帝国内では、皇帝コンスタンティウスが、ガリアの反乱軍との戦いに勝利を収め、ローマ帝国の統一を成し遂げる
副帝になったガルスは、妃のコンスタンティアに阻喪されたこともあり、アンティオキアの宮廷で暴君として過ごす。
皇帝から派遣された提督に死を与えたり、反逆者がいるとのことで、一つの町を焼き払って皆殺しにしたりしていた。
が、それも皇帝コンスタンティウスの妹のコンスタンティアがいればこそであった。
皇帝に召還されてコンスタンティアと共に向かう途中、病気の為にコンスタンティアが亡くなると、ガルスの運命は風前の灯になり、ついに処刑されてしまった。
第三章  幽閉の終わり
背教者ユリアヌス       辻邦生        中央公論


ここでのユリアヌスは、ニコメディアでの学生として過ごす日々を描いていましたね。
ユリアヌスにとっては、人生で一番心安らぐ日々だったのでしょうか
ゾナスとも再会した、ゾナスからユリアヌスの父ユリウス殺害は、キリスト教の大司教の企みによるものを知らされた。ユリアヌスは衝撃を受ける。

ここからユリアヌスの内面の葛藤が描かれていますね。
その場面が美しいですね。
青臭いのですけどね

・ あの十字架の上で殺された男を、神だ、救世主だと言いたてる。まあ、冷静に考えてくれたまえ。いったい神聖な存在に暴力が手を加えらるものだろうか。神が人間の手で殺されるとしたら、それでもいったい神だろうか、神と言わなければならないのだろうか。
おれにはそうは思えない。あの男が、そこらにいる魔術師の一人だったといっても、かまわないわけだ。


・ 大司教の暗い眼は何を意味していたのか、いまなら、十分説明できるような気がした。彼は、裸足の修道僧や、砂漠の修道院に出かけてゆく隠修士の質素、献身、熱烈さ、無欲、清貧に心動かされた。しかしキリスト教徒の頭に立つ大司教そのひとの陰気な蒼い顔や、すえたような臭いのする手や、黒い僧衣には嫌悪を感じこそすれ、一度も愛情を抱けなかった。−そうした理由も、いまはっきり理解できた

ユリアヌスは、キリスト教と距離を置くようになり、ゾナスに勧められていたギリシア古典学のリバニウスの学塾に通うことにした
ゾナスは、ユリアヌスは、変わった奴だと思い

・ 君には才能もある。金もある。きっと有力な親戚だっているんだろう。そのくせ、君ってやつは、いつも自分を隠したがる、恥しがり屋で、謙遜で、引こっみ思案だ。そうかと思うと急に黙ったり、怒ったり、火かがついたように喋りだしたり……。本当に君ってやつは変わっているな。

ゾナスは、ユリアヌスの良き友でいつづけてくれた。一緒の旅をした曲芸師の一団にも再会の機会を与えてくれた。
そこで下の娘ディアに心惹かれるところあったみたい。
ロマンスですね。

ローマ帝国の内外でも大きな変化があり、兄のガルスがコンスタンティウスの副帝に指名され、コンスタンティアを妃とすることを命じられた。
ニコメディアで行われた、戦車競技会で、皇族の一員として出席させられたユリアヌスは、ゾナス、ディアに、皇族の一員であることがばれてしまった。