何気なくTVをつけて見ていたら、情熱大陸という番組で桜庭一樹さんの特集をしていた。
やはり直木賞を取った威光は凄いですね。
桜庭さんの受賞はファンとしては、確かに嬉しいことですが、この番組中に
、かってライトノベル作家だった頃とかいうフレーズがでてきたのに、ちょっとそれはと思ったわね。
今回直木賞を受賞した作品「私の男」は、大変良くできた作品であるが、適切ではない親子関係を描いたもので、その受賞には賛否もあったと伝えていた。
自分としては、何かひっかかるわね。
作家は、何を描いてもいいだろうということには抵抗が、自分にはある。
最初から、こういう不適切な関係を描いてきた作家なら、兎も角も、ライトノベルを中心に書いてきた作家が、一般書だからといって近親相姦とかを描いていいのかな
桜庭さんの実力なら、こういう作品を描かなくても、近いうちに、一般書の分野でも認められただろうし、他の作品でも容易に受賞に値するものを書き続けられのにね。
固い考えかもしれないけど、その辺の線引きはしていかないといけないと自分は思うわね。
あの「OUT]とかを書き、同じく直木賞を受賞した桐野夏生さんも、ライトノベルを書いていた過去はあるらしいけど、ペンネームも変えて線引きをしているものね
このことは、出版側の方に問題があるとも言えるわね。
文藝春秋が選んでいる直木賞に、発売元が文藝春秋の本を受賞させるんだもんね。
営業サイドの押しがあったのかと勘ぐられるわよね。
作家は、書きたいものを思いっきり書くのが、ある意味必然だとしたら、そういうものの交通整理をするのが、出版サイドであるべきだろうにね
そしてもうひとつ気になったのは、桜庭さんはもうライトノベルというジャンルでは、書かなくなるかなということかな。
自分などは、桜庭さんの作品で一番好きなものは、「荒野の恋」であるので、その完結を見られないかも知れないのは辛いですね。
それに、敢えて失礼なこと書くけど、情熱大陸の番組内で抜き出していたような文章は、自分は余り好きでないわね。
だんだん装飾が多い文章になってきて、きざっぽくなっているような気がするしね。
凝った文章が素晴らしい。
引用し易そうな文章が良い。
なんていうのは、おかしいよね。
気持ちをシンプルに伝えていて、共感し易い方が良いと思うのだけど
昨今の芥川賞とかの受賞作等の太宰や芥川や村上春樹のなり損ないみたいな文章を評価するのは、どうしてなんだろう。
これも、選んでいる選者が、そういう文章の書き手だからそうなるのだけど、
こういうのが悪弊になりつつあるとは考えないのかな
追伸
荒野の恋は近いうちに完結編は出るらしいとのこと。
楽しみですね