影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
優しいコメントは大歓迎です。
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犬はどこだ
犬はどこだ  米澤穂信  東京創元社

さよなら妖精に続いて、米澤さんの本を読んだ。
これは、ライトノベルではなくミステリーのジャンルに入るのだろうなあ
力作だ。
夢破れ、取り敢えずの探偵、それも犬を探すのを専門にしようとする、消極的な生き方をしようとしていた主人公に対し、失踪人依頼が舞い込み、主人公は周りの人々の助けもあって、最後謎に迫ってしまう。

このような内容なのかな、でもネタばれになってしまうので、詳しく書かない方がいいよね

登場人物の描き分けが上手い、勝手に探偵事務所所員になってしまったハンペ、主人公の妹で元不良の梓、その夫でおいしいコーヒーを入れるのに生き甲斐を感じるマスター、主人公を助ける見知らぬチャット仲間GEN、などなど次回作にも繋がる魅力的な人物だ。

最後の終わり方は、個人的にはどうかなと思ったりもしたが、主人公紺屋長一郎の性格の弱さを表していて良かったのかな
さよなら妖精
さよなら妖精  米澤穂信  創元推理文庫

この小説は、ネタばれに注意しないと書けないので
実は本当に肝心なことが書けないなあ。

表紙の内容文では、
1991年4月、雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。
謎の鍵は記憶のなかに−−忘れ難い余韻がもたらす、出会いと祈りの物語。

だいたいこんな話だとは思うけど、
こういう感じで読み出したら、おやこんなのかなと思ってしまうかもね

青春群像話なんだよね。
平和な日本ではない国から来たマーヤは、普通の高校生たちの日常に波紋を投げつける
特に、のんぽり学生だった主人公には、普通でない影響を与えた。
そして社会のこと、自分のこと、友達のことを考えるきっかけにもなった

作者の米澤さんは、上手いなあ、こういう若者たちの微妙な関係、やりとりが、清新で気持ちいい。
こういうのは、若い書き手だから出来るのかな
オオカミさんと七人の仲間
オオカミさんと七人の仲間  沖田雅  電撃文庫

本屋さんに並んでいたのを、なんとなく買ってみた。

御伽学園のオオカミさんは、女の子であるが、とっても強い子で、御伽銀行と名乗る組織の仲間と共に、影ながら人助けをする話なんだけど、ここでは、またぎの少年の亮士君の愛の告白をされたりする。

この巻の先の展開は、帯にもあるように熱血人情ラブコメ、色々風味とあるので、亮士君とのラブコメになるのかな

オオカミさんの相棒の林檎ちゃん以外の仲間は、類型的に描いてあって、余り印象には、この巻では残らないね

オオカミさんが魅力的なので、取り敢えずいいのだけど、
ちょっとごちゃごちゃしている話だね


ジューンブライド上等
ジューンブライド上等  三浦勇雄  MF文庫 

ネット上での評判が高かったので読んでみた。
面白かった。
でも、爽快なのりと勢いで、最後まで話を持っていって、結末という話でなので
この話の内容は余りないかもね。
帯にある惹句
「政略結婚、死んでも阻止!!」
これで全ての内容を語っているみたいだ。

この前の3作話があるので、順番に読んでいくのがいいと思う。
これを一番先に読んでしまうと、ただの気持ちのいい話を読んでしまっただけになってしまうよね

前3作読んでみてまた、感想書いてみよう。