社会現象にもなった「世界の中心で、愛をさけぶ」をブックオフで100円になっていたので、漸く買って読んでみた。
純愛一色の話で、ヒロインが白血病で亡くなってしまうのは、可愛そうだったけど、昔からよくある話だなとも思ったね。
古くは、吉永小百合の映画「愛と死をみつめて」これは、当時のベストセラーの映画化で脚本は、あの渡鬼の橋田先生
自分はここでは、ライトノベルの「半分の月ののぼる空」との違いを少し書いてみようと思った。
「せかちゅう」のヒロインのアキは、いい子だけど強烈な印象を残すようには描かれていないね。この小説自体ストーリー中心のあっさりしたもので、環境ビデオみたいなものだから、作者はあまり強烈な性格づけしなかったのだね。
一方「半分の月」の理香は、思い切り性格が悪い人物として描かれているね。
どちらがいいとは、一概には言えないけど、サブキャラクターも「せかちゅう」では、おじいさん以外はさらっとしているしね。
これは、主人公たちの恋愛以外のものは、極力描かないようにしようという作者の意図だね。現実には、人が亡くなるということは、ティーンの場合は、恋人同士の関係より親子関係のほうが重要だろうけどね。
「半分の月」は、理香と裕一の関係よりも、理香の家族の間の関係がまず優先されるね。現実的だね。それに変なキャラも出てくるね、エロ本収集家の年寄り多田さん、暴力看護士亜希子さん、などなど
まあ、言えることは、「せかちゅう」は現実を切り取った話というより、美しい話を仕立てたものだということだね。このフィックションに大衆が乗ったということだね。
一方ライトノベルだけど、「半分の月」は現実的な話を語ろうとしたのだということになるのだろうね。この「半分の月」は
若者が社会の出る寸前のモラトリアムみたいな感じがよく出ている気がするしね
この若者限定の話では、何百万部は売れないけど、焦点はよく分かるから、読者して為になるのは、こっちだろうね