影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
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医龍 11
医龍 11 乃木坂太郎 原案 永井明 医療監修 吉沼美恵


ここ11巻では、バチスタ手術と教授会での次期教授選考の経緯、選挙戦でのやりとり、新しい教授候補登場といったことが描かれているね。

現代の医者の世界も、今から50年くらい前の「白い巨塔」の頃と対して変わっていないというのが最初に思うことだね。

どんな元気な人も、いつか病院の世話にならないといけないのだけど、こんな患者第一と考えるより、学内政治第一と考える医者が多いのは、問題だなあ。

このマンガもドラマ化されているらしいけど、見てないので、ドラマの方はなんとも言えないけど、こんな神業手術どう撮影するのかな

マンガは、絵が綺麗だし、話も整理されていて読みやすいから言うことなしだね。

でも8等身以上の人が多すぎるような気がするけどね
ネギまブローカーが増殖している?
物語三昧さんやごーるど銀賞さんがネギまブローカーが増殖している件について書いている件について、自分も感じたことを少し書いてみよう。

自分としては、ネギまブローカーの人たちが、記事を書いてくれているのを有り難く読んでいる者(特に写真入りで書いている人)なので、否定的意見は全くありません。わざわざ、マガジンを立ち読みする必要ないしね。ただ、自分が単行本で後でゆっくり読むときは、ほとんどネギまブローカーの人たちの記事は、忘れてしまうけどね

自分もブログを書いている端くれとして、感じることは、意外と書くものなんて、個人個人似てくるのだね。同じような情報を共有して生きている、普通の一般人なんて、そんなに鋭い意見を持ってるものじゃないしね。

要は、自分で読んで書くという行為をすること自体が意味があるのではないかな。ここに達成感があり、良かったと感じられば十分意味あるのではないかと思うね。

ネギまという素材は、そういう個人(特に若者)が考えるツールとして有効なのではないかな。展開が読めないし、話が複雑だし、思い入れができるキャラクターが沢山出てくるしね。

まあ、ネギまばかり、ブログに書いていれば煮詰まってしまうし、日常と違う魔法の世界なので、少し不健康かもしれないけどね。

吉永さん家のガーゴイル 3
吉永さん家のガーゴイル 3  田口仙年堂  ファミ通文庫

この小説もアニメ化されているみたいだね。
自分の住んでいる地域での放送はないけど
余りどうだったかは聞かれないかな

自分にとっては、吉永さん家のガーゴイルはそんなに面白いと思う話ではないのだけど、この3巻は好きかな
ここでは、双葉ちゃんが植物の言葉が分かるヘルメットを被らされて、鍾馗水仙のハナ子と知り合うという話なんだけど、
乱暴者の双葉ちゃんと可憐なハナ子ちゃんの交流は微笑ましいね。
こんないい話もライトノベルにはあるということなんだろうね
このシリーズは次ぎから次ぎへとユニークな人物が登場するね。
でも、一般的には、地味なのかな
いぬかみっ!2
いぬかみっ!2  有沢まみず  電撃文庫

本当は、1を書けばいいのだけど、かなり以前に読んで余り面白く感じなかったので、放っておいて、今度、何気に2を読んでみると結構面白かったので、2について少し書きます。

まあ3編あるのだけど、ここでの話の中心は「なでしこ登場!」だろうね。犬神使いの啓太のもとに新しく犬神のなでしこがやって来て、もともとの犬神のよう子が面白く思うはずもないので、あれこれトラブルがあり、なでしこが元の犬神使いの薫のもとに帰って行ったというだけの話だね。

この小説も、ハーレム小説だと思うけど、主人公の啓太より犬神たちの方が完全に主役でいろいろな個性ある犬神が出てきて楽しい小説だね

この小説もアニメ化されているらしいけど、どうなのかな。ハルヒみたいに話題になっているのかな
電波的な彼女 幸福ゲーム 
電波的な彼女 幸福ゲーム 片山憲太郎 集英社ダッシュ文庫

粗筋は、柔沢ジュウは、電車で痴漢と間違われたて捕まりそうになったところ、堕花雨の妹の光に助けられる。一方光は、好きな先輩に告白したとき嘲笑されるような目に合う、これは町で流行している幸福ゲームとなんらかの関連があるらしいと思ったジュウは、捜査に乗り出す。そこには、意外な事実が……………

下手な粗筋紹介なので、余り参考にしないでね

片山さんはだんだん上手くなっているような気がする。これはもう一般のミステリー書として紹介されても違和感はないかも。

でも、話がすっきりしたものではないので、万人受けすいるものではないねえ。
動機の不気味さ、人間の内面の複雑さ、結末の意外性。
良くできている話になったね。
柔沢ジュウはハードボイルドの主人公みたいに格好が良くなっているみたい。やせ我慢しながら、気張っている姿が微笑ましいし、ええ格好ぶらないところもいいのかもね。堕花雨が仕えたくなるのが少し分かるかもね
電波的な彼女〜愚か者の選択〜
電波的な彼女〜愚か者の選択〜 片山憲太郎 集英社ダッシュ文庫

ここでは、柔沢ジュウが、堕花雨と秋葉原と買い物に出かけた先で、6才の女の子と知り合う。翌日その女の子が今世間を騒がせているえぐり魔の被害にあい、両目をえぐられたと知る。柔沢ジュウは犯人の捜査に乗り出すが、……… 

この第2作では、新しいキャラクターが出てくるね。堕花雨の友達の斬島雪姫。円堂円とか、変な名前ばっかり
やっぱり、すっきり爽やかな話ではないけど、考えされるし、筆力があるのでグイグイ読ませるね。
ネタばれになるので、余り語れないのは残念だけど、面白い話だし、現代の家族のあり方について考えさせるね。
「世界の中心」と「半分の月」について考える
社会現象にもなった「世界の中心で、愛をさけぶ」をブックオフで100円になっていたので、漸く買って読んでみた。
純愛一色の話で、ヒロインが白血病で亡くなってしまうのは、可愛そうだったけど、昔からよくある話だなとも思ったね。
古くは、吉永小百合の映画「愛と死をみつめて」これは、当時のベストセラーの映画化で脚本は、あの渡鬼の橋田先生

自分はここでは、ライトノベルの「半分の月ののぼる空」との違いを少し書いてみようと思った。

「せかちゅう」のヒロインのアキは、いい子だけど強烈な印象を残すようには描かれていないね。この小説自体ストーリー中心のあっさりしたもので、環境ビデオみたいなものだから、作者はあまり強烈な性格づけしなかったのだね。
一方「半分の月」の理香は、思い切り性格が悪い人物として描かれているね。
どちらがいいとは、一概には言えないけど、サブキャラクターも「せかちゅう」では、おじいさん以外はさらっとしているしね。
これは、主人公たちの恋愛以外のものは、極力描かないようにしようという作者の意図だね。現実には、人が亡くなるということは、ティーンの場合は、恋人同士の関係より親子関係のほうが重要だろうけどね。

「半分の月」は、理香と裕一の関係よりも、理香の家族の間の関係がまず優先されるね。現実的だね。それに変なキャラも出てくるね、エロ本収集家の年寄り多田さん、暴力看護士亜希子さん、などなど

まあ、言えることは、「せかちゅう」は現実を切り取った話というより、美しい話を仕立てたものだということだね。このフィックションに大衆が乗ったということだね。

一方ライトノベルだけど、「半分の月」は現実的な話を語ろうとしたのだということになるのだろうね。この「半分の月」は若者が社会の出る寸前のモラトリアムみたいな感じがよく出ている気がするしね
この若者限定の話では、何百万部は売れないけど、焦点はよく分かるから、読者して為になるのは、こっちだろうね


半分の月がのぼる空
半分の月がのぼる空 6  橋本紡  雷撃文庫
これは、いつのまにか本編最終巻が出ていた。もう話の結末は見えていたので、あえて買って読む必要もないと思ったけど、やっぱり買って読んでしまった。

里香と裕一がこの巻では、同じ高校で通う話。大きい事件もおこりませんので、ただこの作者の世界観を楽しむ話だと思う。

自分としては、やはり2巻くらいで終わって、簡潔に纏めてくれていたら傑作として良かったと自分は思うけど、橋本さんの世界がすきな人は6巻までつき合えたのは良かったのだろうね。

この小説で、自分が好きなところは、芥川龍之介「蜜柑」、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」、マルタン・デュガール「チボー家の人々」などをモチーフに里香と裕一の関係を綴っていったところ。

特に、「蜜柑」、この小説は、日本の短編小説で屈指の名作。5分で読める感動。是非読んだこと無い人は読んだほうが良いと思う。

ついで、下手な要約をすると、鬱陶しい空気の中、汽車に作者が乗り込んでいたとき、前に、田舎の少女が座った。その汽車がトンネルを越え、ある貧しい町はずれにさしかかったとき、その少女は突然窓を開け、半身を乗り出して、風呂敷の中の蜜柑を、窓の外で手を振っていた3人の男の子に投げてやった。

素晴らしい。灰色の生活に疲れた雰囲気の汽車の中から、突然の蜜柑の鮮やかなオレンジ色、そして弟たちへ、それを投げるのは、ある優しい純情の交換なんだろうね。この鮮やかな色の変化で、今までくすんだと思っていた生活に、暖かさと色を与えるのは、芥川の持っていた文学の力というものなのだろうね

この「半分の月ののぼる空」では、里香と裕一が、その蜜柑を、お互い投げやりとりするのは、言葉だけじゃない純情のやりとりの視覚的イメージを表現したものなんだろうね。こういう場面は、美しい過ぎるよね。里香の手術の場面での「銀河鉄道の夜」は、死出の旅である銀河鉄道の旅を、里香が死を覚悟したところで、裕一に託されるし、本当に効果的に文学が使われていたね。

ついでに「チボー家の一族」は、裕一ともに、戦っていく覚悟を考え渡らされたものだろうね。

魔法先生ネギま14巻
魔法先生ネギま14巻  赤松健 講談社

これは、若者に絶対的に人気のあるマンガについて少し書きたいと思います。ヘビーなネギまブローカーではないので、おかしいと思っても許してね

自分は、マガジンを毎週買っているわけではないのでので、単行本派なんですが、立ち読みでマガジン読んだり、マガジン発行後のネギまブローカーの人たちの記事を読んだりしているので、今回の単行本刊行の内容も、ある程度分かっていたのだね

この14巻はまほろ武道大会後のラブコメ一色だったので、ラブコメ派の人たちは嬉しかったのでは、亜子さんファン、夕映さんファン、千雨さんファン、そしてハルナさんファン(いるのかな?)も満足だったのではないかな。


このマンガは、活字が多い上、話が複雑、登場人物が異常に多い、伏線も巧妙に練られていて、立ち読みやマンガ喫茶での読書では、本当の良さは分からないのではないかな。
このマンガに批判的な記事を読むと、このマンガを読み込んだ上での批判というより、ただ読み落とし、読み込み不足からのピントの外れた批判が多いからねえ。
まあ、よく読まないと分からないのと、登場人物が多すぎて、見分けがつかなくなるというのは、欠点かもしれないけどね

でも良くできたマンガだね。ただ整理されすぎて参考書のチャート式みたいだけど、書いていて頭痛くなるのと違うのかな。それに話の結末が読めないようになっているのが素晴らしい。ここにきて大体輪郭が見えてきたけど、まだまだ謎の多い部分を残しているのはいいねえ。

細かい点は、ネギまブローカーの人たちが細に入り微に入り述べているので、ほとんど論及できる部分はないみたいだね

自分が好きな登場人物は、委員長。財閥の令嬢で才色兼備で高飛車だけど、いい人。最初は意地悪キャラになる予定みたいだったけど、最終的には世話好きのいい人に。面白い人だ。この14巻では、少し出てたかな。


電波的な彼女
電波的な彼女  片山憲太郎 集英社ダッシュ文庫

この本の粗筋はネタバレになるので、ほとんど書けませんが、主人公の柔沢ジュウが、墜花雨という少女から前世からの縁と告白されるところからこの話は始まる。ジュウは同級生の変死から連続殺人事件の捜査に乗り出す。

第一作なので、登場人物がいろいろ出てくるけど、みんな一癖ある人物ばかりだね。特に柔沢ジュウの母の柔沢紅香は際だって変わっているね

内容はかなりカリカルチャアされているけど、確かな文章力、構成力、人物造形力はあるね。受け付けない人もいると思うけど、デビュー作がこれなら大物だね。

でも、好き嫌いが分かれる作風かもね。自分は好きだけどね