影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
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私は海をだきしめてゐたい
私は海をだきしめてゐたい   坂口安吾    1947年作


題名がかっこいい。
そして出だしも

・ 私はいつも神様の国へいこうとしながら地獄の門を潜ってしまう人間だ。

これから何が書き出されるのか、ワクワクしてしまいますね。
そしてグダグダ述べる

・ 私は悪人です。と言うのは、私は善人ですと言うよりもずるい。

みたいな名言をいろいろ述べるところで、
出てくるのは、女の話。

・ そういう安心を私に与えてくれるのは、一人に女であった。

やっぱりそこなんかい。
こういう書き方になってしまったのは、戦後生き残っていまった者の気持ちを代弁しているのかもね。
なんだかんだ言っても、戦地に行った人の苦労は並々ならぬものがあったのに、内地でなんとかやっていけた者の自戒があるのかな。

その女は、不感症で、ここでの主人公はその肉体のみを好きだといい。

・ 私地震が一人の女に満足できる人間じゃなかった。私はむしろ如何なる物も満足できない人間であった。私は常にあこがれている人間だ。

こういうふうに書いてしまえるのは、安吾先生は正直者だと言えるけど、ろくでなしとも言えますわね
でも、ここから性欲だけではない世界を提示するのは、凄いですね。
そこから高みに登りますか、

・ 「あなたが私の魂を高めてくれなければ、誰が高めてくれるの」
・ 「なによ、私のからだになぜさわるのよ。あっちへ行ってよ。」

なる会話を同時にしている。やはりただのエッチな人なだけのような気もしますね。

そしてエッチなだけではない、彼方に詩の世界があり、
最後の素晴らしい海の描写へ、
この場面だけ、取り出したら、すんごくいい話みたいで、美しいのだけど、
動機が不純なんで、美しい描写だけど、ちょっとそれは、なんて思ってしまったりして、

この話が、題名のかっこ良さの割に、話題にされない理由も読んでみて分かったわね。
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