下妻物語(完) 嶽本野ばら 小学館
これは、映画化もされた下妻物語の続編
以下、
ネタばれが、あるかもしれないので、気になる人は読まないでね。
内容は、桃子、イチゴが殺人事件に巻き込まれ、その顛末がメインで、新しいキャラクターとしてジャスコの警備員セイジさんが出てきて、二人の関係に微妙な感じを与えているのと、ついに桃子がデザイナーとしてパリコレを目指すことになり、下妻を離れるところまでが描かれている
期待していたけど、ちょっと残念な内容だったね。パート2は、バトルロワイヤルもそうだったけど、余りいいものにはならないみたいだね。
ここでは、前編桃子のモノローグで、イチゴの影が薄くなっているみたい。駄目親父もほとんど、目立たなくなっている。でもお祖母さんの恋愛問題は語られている
嶽本さんは、相変わらず達意の文章で、すらすら行間が結構詰まっている文章なのに読ませるね。
桃子が、すらすら冷静に、語っているのだけど、ちょっとお馬鹿なセイジさんが熱く語られたのに、ひそかに感銘し思わず、車から降りたとき、ピースサインを出す場面は、いいところだったし、桃子がロリータとして、労働を蔑視しているはずなのに、内面の衝動につき動かされて、デザイナーとして生きていく決意をするところは、感動的な場面なのかもしれないね
本の帯に、映画化未定!!とあるけど、映画化は止めたほうがいいね
ここでは、最後の文章がやはり良かったね
・恋愛って全て感動から生まれるのだよ。感動って恋愛のことなんだよ。そしてその感動って、素直なものに触れた時しか生まれてこないんだよ。お洋服も、ロココも、他の可愛いものもそう。素直に素敵と思ったり、素直にノックダウンさせられたり、素直にアピールしてくるものにしか、感動なんてしない。かなり、世の中、斜にみて、ロリータの、ロココ主義の美意識っていうハードルを自分に課して、その上でしか感動出来なかった不遜な私だけど、イチゴ。貴方の大バカを通り過ぎた、驚くべき素直さに、がむしゃらな素直さの、私、やられて、うっかり、感動してしまったんだよ。
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