影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
優しいコメントは大歓迎です。
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薔薇を拒む
薔薇を拒む    近藤 史恵    講談社


久しぶりに記事をアップします。
近藤先生の本は、自分にとっては楽しみではあったのですが、「サクリファイス」の続編の「エデン」について感じだ違和感と同種の感じを得ましたね。
何か物足りないですなあ


若い男女を孤絶した環境に置いておくと、即恋に陥るというよのは、真実なのかも知れないけど、それから暴走しがちとうのはどうなのか、
そこで、どう暴走し、結末がついていくのかは、ミステリーなので伏せないといけないのでしょうけど、安物っぽいですね
近藤先生の本としては、自分にとっては残念でした
エデン
エデン    近藤史恵    新潮社 


「サクリファイス」の続編が出ました。
あれで、もう終わりなのかと思っていたから、嬉しいことです。

この本の舞台は、ツール・ド・フランスそのもの。ど真ん中です。
主人公の白石誓は、その晴れ舞台に参加しているんですね。
昨年の現実のツール・ド・フランスでは、日本人選手が二人も参加し完走もしたというニュースがありましたので、この本での誓選手の活躍のような、日本人のステージ優勝も近いかもしれないですね。

この本の内容はミステリーであって、どこに謎があるかというのが、大きなポイントでもあります。
「サクリファイス」とそういうところは同じなんですけど、この本のその謎の動機と提示の仕方が、自分には、少し陳腐に感じましたので(すいません)、「サクリファイス」ほどの衝撃と感動は少なかったです。
ただ、それは誓選手が、愚直なまでの真っ直ぐな人だから、これでいいのかも知れないですですけど。

誓選手は、チームの解散が決まり、監督の判断も揺れる中で、チームのエースを勝たせる為に拘り、自らの進退を二の次にする。「サクリファイス」と同じ精神で、フランスでも戦っています。
格好いい。
自分がこの場にいるのは、自分だけの力ではなく、自分を送り出してくれた多くの人の支えがあったからだ。
堂々とこういうことを言えることが、素晴らしいです。
自転車競技が好きになってしまいそうです。

終わり方において、続きを予想させるようだったので、次巻もありそう。楽しみです
バクマン。 7
バクマン。 7   小畑健/画 大場つぐみ/原作   集英社


このマンガは、「デスノート」と同じ原作者で書かれているので、興味はあったのですが、マンガをリアルの創作する話。
そんな地味なものと、余り興味は持っていなかったんです。

いろんなマンガランキングで、上位に来ているのも知り、試しに1巻読んでみよう。と手にとってみた。
嵌りますねえ。
とんでもない面白マンガです。

方向性は、少年マンガの連載でいいのかと疑問を持ったりもしますが、「デスノート」も少年誌での連載は、外れた死をテーマにしたものでした。
宗教観の無いリアルなあの世との僥倖。虚無。
哲学的なテーマなんだし、理屈ぽいのだけど、読みやすかったりしました。
若者がものを考える素材としても良質なものでした。

「バクマン」なんですけど、かなり強引にマンガの世界に引き込まれてしまった主人公の二人なんですけど、一旦マンガを書くという世界に没入すると、全てがマンガなんですね。
面白いマンガを書ければよい。
それだけがエンジン。いやいや違うだろ。
真城くんは、好きな女の子の為に描いているのだろ。

つまるところ、しっかりとした目標を持つ若者の群像劇でもあるんですね。
眩しい。眩しすぎる。
寝食を忘れるほど没入する幸せがそこにあります。
ちょっと年くった人なら、今の若者もけっこうやるじゃんと言うだろうし、主読者層のティーンは、ある種の嫉妬を感じて読んでいるのかも知れないですね。
漠然と読み、面白いじゃん。だけじゃないものがそこにあります。

この7巻では、全力を出しきったのに、連載終了を告げられた亜城木夢叶が、担当と葛藤するところと、原作の高木くんが、同業者の蒼樹さんと接近する話ですね。

今まで、このマンガに少なかった恋愛的要素がありました。
突っ慳貪で、可愛らしくなかった蒼樹さんが、可愛く描かれていました。
このマンガの購読層の上の方の人たち、つまりおっさん層受けする話でしたね。高木くんの中学の同級生も出てきたし、現彼女もいるし、ややこしい話に展開していきそうですね。

自分は、読み通すのに5時間くらいかかりました。
文章がびっしり。読破するのにはけっこう労力が入りました。
濃い内容の話です。
何度も読める話ですし、本当にお得ですねえ。
天使はモップを持って
天使はモップを持って   近藤史恵   文春文庫



この小説はミステリーの範疇には入りますね。
「タルト・タタンの夢」とか「賢者はベンチで思索する」同様に、連作短篇集で、謎解きと登場人物の人間関係と同時に楽しめるものですね。

新入社員である大介くんは、様々なOLが中心になって仕事をしている部署であるオペレータールームに配属される。同僚のOLたちは、大介くんに仕事を教えてくれて、その職場に大介くんはそれなりに満足していた。ある事件がきっかけで、大介の職場の掃除をする作業員の女の子キリコちゃんと知り合う。

大介とキリコのコンビの謎解きの話なんですね。
キリコちゃんが主で、大介くんが従。
「タルト」とか「賢者」と違って、謎解きの方に重心があるみたいで、職場でのこの本で起こる事件は、心理的なものが多かったですね。女性が絡むと繊細な話が多いですね。
そういう繊細な出来事も、新入社員の大介くんだから、共感もし、気づいたりもできるのでしょうか。
多くの男性社員は、背景として描かれているだけのような感じもしますね。
会社というところには、そういう隔絶した人間関係あるのでしょう。
そういうものも含めて、第三者的にそういう関係を見つめ、ささいな出来事の謎も解き明かすことのできる存在がキリコちゃんなんですね。
だから題名に天使とあるのでしょう。

男の社員、特に年配層は、そういうものは気にしないですね、気にしていたら仕事にならないと思っているのでしょう。
ささいな出来事を描いた小説でありますが、高度な気づきが必要といえるかも。
おっさん族は、こういう本を読んでおくべきであるかも知れないですね。
お互いの領分があるから、気にしても仕方がないとも思ったりもしますがね。
ヴァン・ショーをあなたに
ヴァン・ショーをあなたに       近藤史恵       東京創元社


「タルト・タタンの夢」に続いて、ビストロ・パ・マルを舞台にしたシリーズの2冊目を読んでみた。
7つの話が収められていた。
三舟シェフの修行時の話が2つもあったり、ビストロ・パ・マルのメンバーが完全に脇になっていた話もあった。
ビストロ・パ・マルにやって来た猫ちゃんの話と、三舟シェフの恋が破れたみたいな話が良かったね。
今回はほんわかさせられたものもあったけど、実に辛い失恋の話もあって、読後の感じはいろいろだったわね。


・ 料理人はなんでもできる。前の客の残り物を使うことも、古い材料を使う琴も、安いだけで危険な素材を使うこともできる。多少の腕があれば、それを客にわからせないことなんて、簡単だ。だが、だからこそ、それをしてはいけないことなんじゃないか

三舟シェフの言葉、船場吉兆の人たちに聞かしてやりたいですね。


・ 普段は穏和で、辛辣なことなどほとんど言わない志村さんだが、時間にルーズな人間と、いいかげんな猫の飼い方をしている人だけには容赦がない。

この本には、猫ちゃんの飼い方は重要な話があったね
タルト・タタンの夢
タルト・タタンの夢  近藤史恵       創元クライム


この本は、小さなフレンチレストランを舞台に起こる様々な事件を扱った連作短編集なんだけど、その事件は、本当に些細で、人が死んだりはしないわね。ちょっとした諍い、勘違い、それと人の悪意、やさしい真心とか、いったもの見つけだすといったところかな、淡々としたレストランの日常の中にね。

この謎を解明するのが、シェフの三船さん。
別に、謎を解こうとする意図なんかないみたいなのに、解いてしまうんだね。
ほとんど一銭にもならないのにね。
解けても、後は当事者の気持ち次第ということが多いので、あなた任せでもある
この謎の提示が秀逸で、そういうところに謎があるのかとも思ったりはする

自分的には、大当たり。
大変おいしうございました。
いやいや、改めて面白うございました。

本当に出てくる料理がおいしそう。
読後は暖かい気持にもなる。

この後もこの物語は、どんどん続けていけそうだね
また出たら是非読んでみたいわね
賢者はベンチで思索する
賢者はベンチで思索する      近藤史恵      文藝春秋


この前読んだ「ふたつめの月」の前作を読んでみた。
主人公の久里子さんは、専門学校を卒業後就職先が見つからず、ファミレスでウェイトレスをしている。そこに、いつも同じ席に座っているある老人が気になっていた。その老人とは、公園でも見かけるようになって
その後、些細な事件、大きな事件等が、久里子の周りで起こる。

その事件の子細は、ミステリーだから、書かない方がいいわね。
その謎の老人が、一番の謎で、事件も起こすだけど、その謎の提示の仕方が秀逸。

主人公はフリーターだし、弟も浪人生。
社会から、何処か疎外されている感じが、主人公の身に降りかかってくる。
この辺のやるせなさは、身につまされるし、若い人は共感できるのでは、おじさんの自分も共感できた。

主人公は優しい心情をもった女の子で、少しづつ成長しているのは、微笑ましいね。



抜き出してみると

・ 若くてきれいな女の子は、ときどきひどく傲慢だ。若くないものや、きれいでないものを簡単に踏みつけてしまう。特にきれいなわけではないが、その気持は久里子にも少しわかる。十七歳の頃は、久里子だって今よりもっと傲慢だった。

ふたつめの月
ふたつめの月      近藤史恵      文藝春秋


「サクリファイス」を読んで興味が出た、近藤さんの本を読んでみた。
この本は、3編の話からなる連作短編集で、専門学校を卒業して、派遣労働者として働きだして正社員になることができたアパレル会社を突然くびになってしまう女の子の話で、以前知り合った老人。お互いなかなか好きと言えなかった恋人、その恋人が好きな年下の女の子との話が、語られていた。

人の輪が繋がったり、消えてしまったり、世の理不尽に打ちのめされても、深く傷つく主人公の久里子ちゃんは健気で、読んでいると、応援したくなるわね。

そんな理由で、解雇するのか、
冗談みたいだけど、ありそうと思わせるのが作者の上手いところだし、この本の題名の「ふたつめの月」の理由は、絶対分からない。
そういうことだったのか、このことには唸ったね。

北村薫さんの「円紫さんシリーズ」と、似た趣があるのだが、謎の老人の赤坂さんは、悪い人なのかも。
主人公の久里子ちゃんは成長しているし、弓田くんとの仲も気になるので、是非続編を読みたいですね。
それに、この本の前作もあるみたいなので、そちらも読まなくちゃね。

自分の中で、近藤さんブームが巻起こりつつあるかも
サクリファイス
サクリファイス     近藤史恵      新潮社


今年の各種ミステリーのランキングで上位に位置していた本を読んでみた。
この物語の内容は、ロードレースを舞台にした、一人の青年の苦い過去の話を含む成長物語に、ちょっとした謎解きを絡めたものだった。
一応、カテゴリーはミステリーだったので、どこに謎があるんだとか思ったけど、そういう方向に謎があったんだ。
読んでみて、感動したわね。
その人の見えなかった側面が、如実に現れたということなんでしょうか。
それにしても、香乃さんは、見る目がないわね。
もうちょっと惚れる男の選別しないとダメでしょう。(そこは突っ込みところではないかも)

この小説は、スポーツの本質も鋭く描いていたわね。
ロードレースものと言えば、昔マンガで「シャカリキ」というものがあった、あれはあくまで個人での戦いを主としたもので、熱い熱い話だったが、この物話も基本的には、熱血だね。主人公は淡々としているけど、けっこう熱い奴だわ。
なのにふってしまう香乃さん、あんたは本当に見る目がないわね