影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
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ボックス!
  百田尚樹       大田出版 


昨日の統一世界戦の後に、この小説を原作とした映画の放送をしていたので、その放送見るよりも原作を読んでみようと思いまして、我が家に積んでいた本を読んでみました。

上下巻。かなりのボリュームで、それなりの覚悟がないと読み通せないかも知れないですね。
自分は、まがいなりにも読めたのは、多少でもボクシングが好きだったからでしょうか。
ただし、ボクシング好きなら、サクサクと読めるでしょう。
主人公の二人の少年の生き様。少ずつ強くなっていく過程が克明に描かれているし、大阪の高校ボクシング界を愛情を込めて、それぞれの高校をも丁寧に描いてます。
噛ませ犬みたいなキャラは、ほとんど登場してません。いるにはいるのですがね
作者の思い入れが、大きい分、試合のシーンとか練習シーンを十分なスペースで描いているのですが、そこは自分みたいな、なんちゃって野郎には、読むのが少し辛いところがありました。

感心するのは、主人公の一人の優等生の優紀がなかなか強くなるような感じがしなかったのが、覚醒しだすと一気に強くなった。そこのところは、上手いと思った。
ですが、やっぱり主人公の後の一人の鏑矢くんが、本当の主人公ですね
全身でボクシングに打ち込む、挫折し、泣き、喚き、慟哭もし、笑いもする。
青春ですなあ。
最後にどっどと感動が押し寄せるような感じの小説でした。
風が強く吹いている
風が強く吹いている       三浦しをん       新潮社


ハードカバーであり、書いているのが直木賞作家なんですけど、かなりお馬鹿な物語といっていいかも。
もちろん設定がお馬鹿であって、登場人物たちは、真面目に箱根駅伝を目指し、戦っているので、そこの落差が面白いとも言えますがね。
自分は、余りにも無茶、
賄い付き激安アパートに誘われて入ったら、実はそこに入ると、強制的に箱根駅伝を目指さなくてはいけなくなる。
必ずしもスポーツ向きの学生も、漫画をこつこつ集め楽しめるというのは、走ること向きだとか、よく分からないような理由をつけて、箱根駅伝エントリーギリギリの10人を集める。
首謀者のハイジさんの有無を言わせないキャラクターをもってしても、説得力があるかは不明。

難しいこと考えないで、ただ走ることの爽快感、走ることの意味を見つける若者の青春ストーリーという風に読めば、十分面白いものかも。
「一瞬の風になれ」の丁寧な作りと違い、こちらはかなり強引だし、登場人物も主人公とかハイジさん以外は大雑把。
箱根でいきなり走ってもそれなりに結果も出てしまったりする。

でも読書して、なんらかの達成感を得られる本ではありますね。

ダイブ!! 
ダイブ!!      森絵都      角川文庫


この小説は飛び込みのことを描いたものだね。
ほとんど知られていないこの競技について、技とか置かれている状況なども踏み込んで描き、それでいて青春群像劇になっている。
恋愛のことも触られているので、若い世代にとっては読みやすいものになっているね。

文章も上手いですけど、ストーリー作りも達者。人物造型も巧み。
今の子たちなんだけど、ネクスト現代っ子というか、かっこいいです。古風な子もいるしバランスもいいです。
中学入ると同時に告白されるという展開とか、セックスばかりしている高校生とかも取り上げられていて、そんな事書いたら教育委員会の推薦図書にならないじゃんと思ったりするのだけど、全然嫌らしくない。爽やかです。
爽やかなのはいいですね。スポーツマンはこうでなくちゃ。

内容は、

主人公の知季は、飛び込みをしているが、漠然と続けていただけだったが、そこにコーチがスイミングクラブにやって来て、このクラブ存続の為に、このクラブ内からオリンピック選手を出さなくてはいけないという要求を告げる。
密かな才能をそのコーチに見出された知季は、仲間たちと絶対無理だと思われたオリンピックを目指して修練するようになる。

有名な小説なので、気の効いたサイトとかでは、もっと詳しい内容が書いてあるよね。

自分が素晴らしいと思ったのは、コーチの夏陽子の教えるのの巧みさだね。
選手それぞれに、身の丈にあったアドバイスを、過不足なく提供していく。
時には、そこまでしますか。というところまで、
アメリカ帰りのドライな印象というより、どっぷり浪花節が似合いそうな、それでいてハードワーカーだ。
こんないい人なのに、この人の色恋沙汰はないのは、可哀想ですね。
夏陽子コーチの時々の言葉は、実に心にしみ込んできます。
泣かせます。
実際の先生とかコーチとかは、参考になるかも。
厳しいだけじゃダメだし、どの子にも目を配らないといけない。

この小説は、人気作だし、これだけ面白かったなら映画化とかは必然だろけど、
知季と共に五輪を目指す、津軽のダイバーの飛沫が最後に飛んだ、最も単純な飛び込み技「前飛び込み伸び型」を、白鳥が飛び立つくらい美しいと感じることができるのは、この小説を読んだ人だけだろうね。
フィックション映像じゃ伝わらないと思うわね。
バッテリー6
バッテリー6     あさのあつこ       角川文庫


ついに最終巻。
横手二中との再戦に向けて、再び春休みの出来事あれこれ、
この一年いろんなことがあったなあ
と感慨深い気がします。
巧くんも序々にではあるけど、うち解けてきたみたい。

この横手二中ととの再戦ももう一度宿敵とやりあいたい。
昔の剣豪の試合みたいな理由なのも、面白いわね。
大会とかで、対戦したらいいのだけど、学年が合わないので仕方ないとしても、変わっているわね。
技量の優れた者はそういうことを考えるのだろうかね。

というような設定なので、普通の野球小説ではないわね。
昔少年野球とかやっていた自分としては、そのところは最後までよく分からなかった。
それだけ純粋に野球をしたいからなのでしょうか。

巧と豪の関係、巧と両親の関係、巧と関係、青波は、そういうものをうっちゃって、天才門脇との対決の重心が移ったのは、読者から異論が出るかも。
なんだかんだいっても一年間の出来事だか、諸々の登場人物の話は読者の想像に任せますでいいのかも知れないけどね

それにしても色気のない物語だったね。出てくる人物たちは、ストイックなだけじゃないけど、饒舌にあれこれ語っている。
周辺をうろうろ。
確かに思春期というのは、そういうものだ。

野球小説で、映画化、ドラマ化されるという大人気シリーズだったけど、自分の予想したものとは大分違ったね。
こういうように感じた人は多いだろうね。

・ あの穏やかさが成長というものだろうか、それとも
バッテリー5
バッテリー5       あさのあつこ      角川文庫


ここでは、横手二中再戦に向けての期間を描いていたわね。前巻でぎこちなくなってしまった、巧と豪の学校生活。
普通の学校生活でもツンデレな巧くんも少し柔和になってきたのかな。
横手の門脇、瑞垣の方が、学年が上だけあって大人びているわね。
この小説が好きな人は、こういうささいな学校生活を描いているところが、たまらないのでしょうね。
でも、些細なこと過ぎて、おっさんには分かりがたいかも。
野球は、どこにいったんだ。
野球自体はしているのだがね
作者が興味が、熱血というものではないのだと改めて納得。

この小説は、自分は物凄く早く読めてしまったりするのだが、そうすると読み飛ばしてしまうので、できるだけゆっくりセーブして読んでいる。
おっさんには、ひっかかりが少ないような気がする。
でも、一方豪や巧の女の子に対する態度は、古風で、自分たちの頃によくいた少年みたいだ。
やっぱ、ちょっと苦手だ。この小説は、あと一巻なので頑張って読んでみよう。
バッテリー 4
バッテリー 4     あさのあつこ      角川文庫


この巻は、横手二中との対戦で、強豪相手に打ち込まれてしまう巧の挫折と、バッテリーを組む豪との不和が描かれていた。
横手二中のと天才スラッガー門脇とその後ろを打つ瑞垣の方が、目立っていたのかも知れないわね。特に瑞垣は、個性が強く、とても十五歳には思えなかった。

・ 最低最悪。気がついたら、もう十五だぜ。

こんな瑞垣の独白がある。

この物語は、作者が描きたいポイントが、野球そのものというものではなく、野球に付随する人間関係みたいだね。
かといって巧と豪を成長させていく話でもないみたいだ。
思春期の揺れ動く子供の内面というのを、一般化することなく個別性で描きたいのだろうか。
その分かり難さが魅力で、多くの大人にも読み応えのあるものと写るのだろうね。

おっさん世代は、みんな野球をしてきた世代で、自分も野球チームに所属していた経験もあるのだが、その自分の経験の中での出来事と、この物語の中の少年の差には、驚いてしまうわね。
老成しているというのか、賢くなっているのか。

頑なな少年がいる一方、理想的なスポーツマンもいる。

・ 柔らかく、広く、自由に野球と向かい合っている。それは、そのまま高槻や野々村の柔らかさや広さなのだろう。

というような、スポーツをして、本当に学ぶべきものを手に入れてしまっている。そしてこういう人物は脇役だ。普通にこういう先輩について学んでいったらいいのだろうと自分などは、読んでいて思ってしまうわね。

巧と豪の関係も、周りが、理解し過ぎているのも驚きだ。
これは、この前読んだ「ホーンブロワー」シリーズの英国海軍の上官たちとは、全く違うアプローチだ。
言い方を変えれば、過保護過ぎるのではないのかな。
少子化で、子供が少ないことでの、かばい過、心配し過ぎではないのかな。
それを言っちゃったら、身も蓋もなことなのだけどね。

それに自分の乏しい経験でも言えるのは、少年時代の能力差なんというのは、誤差に過ぎないということかな。
体の成長期にどれだけ、凄いと思う選手も、大きくなったら大したことがない場合が多いからね。
そういう傑出していると見える子供に対しても、天狗にならないように諫しめるのが教育であり、その通りに作中の教師たちは行動しているのだが、それがなかなか巧くんに伝わらない。
今の先生たちは、教育現場で、こういうことに悩まされているのだろうかね
バッテリー 3
バッテリー 3       あさのあつこ       角川文庫


中断していた「バッテリー」を読んでみた。
ドラマもまだ続いているけど、こちらの視聴は封印。

この巻では、前巻の事件後の活動停止していた野球部が、活動を再開し、紅白戦を経て、強豪校の横手二中との対戦をすることにたどり着くまで。それと青波主役の短編を所収しているわね。

ライバル登場。
えらい凄いバッターが出てきたわね。
巧くんの球を軽く弾きかえせるのだとすると、実は巧の球というのは大したことはないのかな。
最強の矛で最強の楯が破られたようなものなのかな。
いやいやそうじゃない、そこに秘密があって、巧と豪の不和の種が。

・ なんで、永倉を信じ切れなかった、原田。

そうなんだよ。なんでなんだ。
バッテリーというのは、恋人関係みたいなもんだねえ

がんばっていきまっしょい
がんばっていきまっしょい    敷村良子       幻冬舎文庫

この小説は映画化もされたし、ドラマ化もされた有名な作品だね。
自分はどちらも見逃していて、気になっていたので原作を読んでみた。
題名の「がんばっていきまっしょい」と「イージー・オール」という作品からなっているけど、出てくる人物たちは、同一なんだけど、雰囲気はかなり違ったものになっているね。

最初の「がんばっていきまっしょい」は、無我夢中で女子ボート部を作り、練習に明け暮れ、最後は琵琶湖行きを決めたとこまでで、これだけの方が自分的には良かったかも。
過剰なエネルギーが放出していく様を見ているかのようで、淡々と時系列に起こったことだけ述べているだけなのに、読んでいて充溢感があった。

「イージ・オール」は、それからの話で、ちょっとビーターな感じな話で、こちらはひたすらボートを漕ぐというよりも、人間関係中心で、恋路?、進路に揺れ動く主人公の心の動きを追っていたね。
こちらも良い雰囲気だった。
やっぱりいいですね青春時代。
地方の文武両道の進学校の真面目な学生さんの青春物語ですね。
ドラマ「バッテリー」を見て
ドラマのバッテリーが始まったとのことで、録画しているものを見てみた。

この物語は野球小説というよりも、家庭小説そして学校生活などに力点を置いたもので、白球を追って日が暮れてといようなもんではないですね。

このドラマ版は、原作を可能な限り追っており、良かったのではないでしょうか。

お祖父さんとお母さんが対立という構図は、奇しくも朝の連続ドラマ「瞳」と同じですね。(由緒正しい、おじさん、おばさん族は大河ドラマと朝の連続ドラマのチェックは忘れないのだ。)
この二人は、もっと思い切りぶつかり合っても良かったかも。
主人公の巧ももっと我が儘でも良かったわね。何じゃこいつは、社会性が全然ないじゃんと思わした方が後々、ストーリー展開し易くなると思うのだけどね。

第一回目の今回は、巧の思い切りの速球を取れるキャッチャーが今までいなかったということになっていたね。
それじゃ、「ドカベン」の土門投手と同じじゃんとも思ったりして。

それと元甲子園球児の元プロ野球選手演じる稲村に巧が大飛球を打たれ、その後に、巧がいつでも相手してあげられます。と言ったことに対し、
「野球っていうのは、ひとりじゃできんから。」
と言ったのを端折ったのは、まずいよね。
この物語は、野球が一人ではできないということを知ることを巧が悟る物語なんだから、このエピソードは入れておいて欲しかったね。

二巻で止まっている原作を、早く読んでいかないと、追いつかれちゃう。
隊長、無理ですと心の声。
バッテリー 2
バッテリー 2      あさのあつこ       角川文庫


2巻目も読んでみた。

ここでの内容は、データーベースでは

「育ててもらわなくてもいい。誰の力を借りなくても、おれは最高のピッチャーになる。信じているのは自分の力だ―」中学生になり野球部に入部した巧と豪。二人を待っていたのは監督の徹底管理の下、流れ作業のように部活をこなす先輩部員達だった。監督に歯向かい絶対の自信を見せる巧に対し、豪はとまどい周囲は不満を募らせていく。そしてついに、ある事件が起きて…!各メディアが絶賛!大人も子どもも夢中になる大人気作品。

とあるわね。
要するに巧くんがいじめられるんだね。
あんなにつっぱってちゃ、さもありなんだわ
でも、おのれの力だけを信じて切磋琢磨していく姿は、間違いとは言えず、野球それ以外のところで、いろいろ邪魔が入ってくるというのは、明らかにおかしい。
おかしな現実だ。
理不尽な現実というもんだね。
そういう理不尽な壁に対しても決して、おのれを曲げずにやっていこうとする姿は、ヒローと呼べるのかな。

こういう話になってしまうのは、日本という国だからなんだろうかね。
髪形なんかどうでもいいじゃん。丸坊主をしたからって、その生徒の精神をも規制できるというわけではないよね。
先輩たちの中には、形だけの練習をしているだけの奴らもいるのだしね。

未だに、学校でこれだけきつい持ち物検査が行われているというのは、おっさんの自分としては考えるものがあるんだね。
自分たちの時代にも、風紀検査みたいなものがあったような気がするが、学校に勉強道具以外のものを持ってくる奴らは、現実にほとんどいなかった。
最近の学校は、これだけ規制をしないと、最低の学校の秩序が保てなくなっていると読めるのだろうか、
携帯電話なんかは、普通に学校に持ってきているらしい最近の学生たちに対しては、そういう検査を厳格に課していかなければいけないのかな
考えるものがありますなあ

当たり前にルールを守れる学生が大部分なのに、そういうルールを生徒全員に厳格に適用して裁いていかなくてはいけないというのは、守れる生徒には気分を害するし、そういう生徒の気持ちを考慮すると律していくのは難しい。
あまり生徒の気持ちを考慮し過ぎると、卒業シーズンで最近ニュースになっている暴れ回る生徒たちの暴挙を許してしまう余地を作る。
人を見て、ケースバイケースで判断して注意していったら一番なんだろうけど、周りがそれを許容出来るというものでもないわね、そういうのも、依怙贔屓ぽいわね

やはり、学生時代は我慢して耐えるしかないということなのかね


この物語は、野球を舞台にしているけど、そういう学校生活について、いろいろ学生に考える素材を提供して書かれたものなんだろうね。

自分としては、思いっきり好きな野球をしている、巧くんや豪くんの姿を追っていきたいのだけど、これからどうなっていくのでしょうか


抜き出してみると

・ そうじゃな、孫としてはかわいい。あの子の全部がかわいくてたまらん。だから、おまえが原田はまだのびるて思うてくれるなら嬉しい。けど、勝つためだけの道具にしてくれるな。道具じゃのうて、人間として扱ってくれな。それで、野球というのは、ほんまに楽しいもんじゃと教えてやってくれ。おまえらに惨めな思いをさせたわしが、こんなこと言うのは図々しいけどな