影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
優しいコメントは大歓迎です。
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ラスト・チャイルド
ジョン・ハート 著  東村さやか 訳  ハヤカワ文庫


この本は、駆け足で読みましたね
少年の自立の話。家族再生へ努力する少年の話なんですが、逆鏡の中において、どう少年が行動するのかというのが、強烈に鮮明。些細なことで、くじける自分なんかからすると、どうしてそんな行動を取れるのかが、不思議というか、羨望も覚えるのですが、少年の力強さが、悪い状況を変えていくのは確か。
前向きな話ではあるのですね

個人的には、好きではない話なんですが、最後にどうなるかを知りたかったので、最後まで読めた。
そして、それなりに納得もしたが、それは万全ではないものなんですね。

ミステリというのは、ネタばれしてはいけないので、書いていて何を書いているのか、分からないものになってしまいますね
このブログは、自分の備忘録でもあるので、勘弁ね
二流小説家
デゥヴィッド・ゴードン 著  青木千鶴 訳   ハヤカワ・ミステリ


少し時間がかかりましたが、読み終えました。
前半は、最高に面白かったのですが、殺人事件に主人公が遭遇し、追い詰められていくところから、自分はそれほどカタルシスを味わえなかったですね
殺人場面が残忍なのも嫌でしたね

内容は、売れない作家、いやいや一部では熱狂的なファンを持つ作家、但し、本人自身生活の為が、本人の属性がそうなのか、バンパイアもので、ポルノまがいの小説を書いています。
ここのところが微妙でして、生活の為だけじゃないようでして、去っていった元恋人にも、一連の未練もあるようですし、女子高生のクレアに言いように命令もされてます
少しへタレな中年男ですね
その主人公が、殺人犯の告白録を書くことになって、その為に、獄中にラブレターを贈ってきた女性に主人公が代わりに会うところから物語が始まります。

この本は、個人的には、少し残念でししたね
詰め込みたかのような印象を持ちました
卵をめぐる祖父の戦争
ディビッド・ベニオフ 著  田口俊樹 訳   ハヤカワ・ミステリ


この本は、ちょっと前に話題になったものんですけど、今回手に取ってみた。
偶々ね

ミステリなので、どういう内容なのかを、どこまで明らかにできるのか不明なので、アマゾンのレビューでは

ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父のレフが戦時下に体験した冒険を取材していた。ときは一九四二年、十七歳の祖父はナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた。軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された彼は、饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索に従事することに。だが、この飢餓の最中、一体どこに卵なんて?――戦争の愚かさと、逆境に抗ってたくましく生きる若者たちの友情と冒険を描く、歴史エンターテインメントの傑作

とありますが、この本の内容から漂ってくるのは、どこぞ陽気な雰囲気なんですね、それはディビッドの相方のコーリャによることが大きいですね。
大変魅力的な人物で、女性に凄くもてるし、性欲もありすぎの人物だったりします。
女の子好き好き男なんですね。飢餓下のドイツ軍包囲の状況下で、それはないでしょうなんですが、二人は、ひたひたと卵を見つけなければいけないんですね。そこにある少女、デビッドには運命の少女が出てきます。少年兵そのもので、狙撃兵、そして秘密警察?
あっちこっちで、弾丸が飛び交い、この世の中で最大級の恐怖、残酷な場面、そして美しい夜空。
文学的論争。そして、デイビッドの最大の勇気と恋情。友情。悲しみ。諦観
戦場では、あらゆるものが、埋まっていますね

この本は、本当に贅沢な本でした
読中は楽しかったです
解錠師
スティーブ・ハミルトン 著  越前敏弥 訳   ハヤカワ文庫


この本は、最近買った「このミステリーがすごい」で今年の1位になっていたので、どんなものだろう思い、田舎の本屋でも平積みされており、試しに買ってみた

これは、大当たりでしたね
まあ。だいたい1位に押されているものは、面白いものが多いのですが、内容が濃く、それぞれ個人にとっても、マイン。自分だけの話と思わせるようなものは、それほど多くないのですが、この本は、そうなのかも知れないですね

主人公が、喋れない男の子であり、人一倍鋭い感受性を持っている天才解錠師。
その生い立ちが、特殊なので、そうであろうであろうと予想もできる話なんですが、個の独立というか、自律心が独特です
頑な。一言で言えばそうなんですが、その意味のバリエーションの豊かさというのが、この本の魅力なんだと思う。

自分で何を書いているのか分からないのですが、少年の価値観の捉え方、この本の作者の物の見方、人への接し方が、一般的なアメリカ人の伝統的な考え方からずれてきているような気がする。

マイケルに学校で心を寄せてくれる教師は、例えば

・ マーティーは特別ぼくに注目せずに通り過ぎた。ほかのたいがいの教師がするように、立ち止まっ
記憶に刻みこんだりしない。すでに自分のなかで受け流しているということだ


更に、マイケルが裁判にかけられたとことでは

・ 法体系というものがさまざまな規則の集合体だと思ったら、大まちがいだ。現実にはひと握りにの人間がのんきに話しあいながら、人をどう処分するかを決めている。決めたあとで、適用するのに必要な規則を引っ張り出す。その連中にきらわれたなら、お先真っ暗だ。

主人公のマイケルが心を寄せるヒロインの父親なんか、名と実がかけ離れたろくでないなんだけど、その父親も、名の部分では、アメリカの理想的な父親らしく描かれているのも興味深いところ

この本の読みどころは、沢山あるのですが、ネタばれになるので、余り書けないのがもどかしいところですね
自分も偶には、実のある本を読まないといけないと反省もしました
矜持
ディック・フランシス/著 フェリックス・フランシス/著 北野寿美枝/訳   早川書房


作者が亡くなったので、これで最後の小説になったようだ。
帯の惹起文では、絶賛ばかりなので、期待して読んでみました。
誉めすぎかも。
読んでいてフランシスらしさはありましたので、そこを読めただけで満足なんですが、過去の傑作とかと比較すると、物足りなく思うところはあったのかも。

ここでの主人公は、アフガニスタンで方足を失った元兵士であり、有名な調香師の母の元に身を心ならずも置いている。
親子関係が希薄であり、実にドライな関係です。
そこでのトラブルに、自ら買って出ていきピンチにもなる。
ここからの脱出が、見所なんですが、面白く読めたのは、母との冷めた関係を淡々と記述しているところだったかも。

現実の世界では心のケアとかの方法も進化しているわけで、トラウマを受けるくらいの現実があっても、その重みを深刻に受け止めるのではなく、あっさりとスルーしてしまうのでしょう。
この小説の主人公は、現実世界の人物たちに合わせて創造されているためようなので、過去の不屈の主人公というのとは、大分タイプは違います。
そういうことを考えていると、冒険小説というのは、書きにくくなっているものなんでしょうか。とも思ったりしてしまいました
ウォッチメイカー
ジェフリー・ディーヴァー   文春文庫


正月というより、年末に読んだ。
久しぶりに読んだ海外ミステリーがこの本というのは、ちょっと骨が折れましたね。
終盤にかけて、何度も反転していく展開に、驚いた。
単純な猟奇的な殺人者ものじゃないんですね。
天才対天才の対決の話なんですね。

自分は優れた読み手では全然ないのですが、ある程度の落としどころは、予想しながら読んでいったのですが、大幅に外れてしまっておりました。

この本はシリーズものなので、第一作から読まないとダメなんだと感じ入りました


それにしても、ミステリの感想って、書きにくいものですね。
全然本文について書けませんでしした
このブログは、自分の備忘録でもあるのですみません。
珈琲相場師
珈琲相場師  D.リス 著 松下 祥子 訳  ハヤカワ文庫


ゆっくりゆっくり時間をかけて読んだ。
帯には、石田衣良先生が、

・ この本を読者を選ぶが、この傑作に選ばれた読者は幸福だ

とある通りですね。
読者を選ぶ話ですね。幸運にも自分には相性は良かったみたいです。
中年だからということもありそうです。

それとユダヤ教の戒律というものの厳しさというのも、知識としてでも知っていないと、どこの惑星の話なんだということにもなりますね。
でも、宗教対立をいち早く脱したオランダが舞台で、そこでは前近代的な宗教と株式取引、それも先物取引が発展していること。そしてその二つが実に相性がいいものだというのを実感できるようになっていますね。
商売は信用が大切だけど、その土壌は騙し合いという似て非なるものの上にある。
そういうところを納得できる本を読めたのを有益でした。

それにしても、この本の主人公のミゲルは、良い奴とは言い難いですね。
兄ミゲルを憎むダニエルを最後には気の毒に思ってしまいますもんね。
もっと悪い奴がいるじゃん。
それがこの物語黒幕なんですけどねえ

最後に、ミゲルが昨日と友は明日の敵、昨日の敵は今日の味方というような状況で、その黒幕に啖呵をきったところで、少しは救われたのかな

 男は自分で財産をつくるものだ、他人にチェスの駒みたいに縛られるのではなくね。わたしはあんたを絶対赦さない

と言いつつも、自分の子供には、親と同じように接してしまう。
そういうもんですよね、人間てね
007 ゴールドフィンガー
007/ゴールドフィンガー   イアン・フレミング/井上一夫   ハヤカワ文庫  


この原作を元にした映画も昔観たことがあるような気はしますが、原作とは違っているような同じような。
いやいや違うだろ。

映画とかでは、スピード感があって、颯爽と話が進んでいくし、ストーリーも勧善懲悪であり、分かりやすくなっているのだろうけど、この原作は、それほど颯爽とはしていませんわね。
脱線が多いです。そのことで、ゴールドフィンガーさんは、魅力的な人物になっています。
怪物的人物なんですけど、どこかせこい。
世界を牛耳れるくらいの金持ちなので、小金持ちをいたぶる博打などをしかけたりしていますし、ボンドさんと賭けゴルフもしています。
そして、人種差別主義者だし、女性蔑視者でもあります。
そういう奴の吐く言葉にも、一応説得力があり、そういうところもこのシリーズの受けている原因なんじゃないかとも思ったりしますね。
色気話はありますね。
それがないと007じゃないですよね。
絶体絶命になるのも約束事ですね。
もうだめだ。というところまでいっていますね。

・ そういえば、その女たちのなかで自分は誰がいちばん好きなんだろう?しかし、天国といっても、いろんな国もあり都会もある広いところだろう。地球上と同じように、前のガールフレンドたちときっと出くわすというわけでもあるまい。

拷問受けていても、ボンドさんは楽しい空想に耽っておられます。
これで死んでも幸せな死なんじゃないでしょうか。
こういうのも前向きというのでしょうか。

それと、008という殺し屋もいるんですね。
へえ。
007/ロシアから愛をこめて
007/ロシアから愛をこめて    イアン・フレミング/著 井上一夫/訳  創元推理文庫


映画とかでは、何度も観ている「007」シリーズの原作は、どうなのかなと思って、一番有名な話を読んでみました。

ストーリーとかは、おぼろげなんですけど、大体のところ分かっていたので、すいすい読めました。

ソ連の殺人を請け負う機関が、イギリスの情報部に対して、損害を与えてやろうということになり、腕利きと言われる007を辱めて殺してしまえということになり、まず餌として美女を差し出す。
英国側もおかしいと思いながらも、まんまと釣られてしまった。そして、絶体絶命の危機になる。

というような話でいいのかな。
かなりお馬鹿な作戦を元にした話ですね。
情報機関というものは、こんなものを日夜考えているのかなあ。
確かに、この作戦が成功したら、相手には大きな打撃だ。
いつの時代も、ピンク作戦というのは、有効なんでしょうか。

なかなか、ボンドさんが出てこないんですね。
最初は、冷酷な殺し屋を主人公にしているかのようでしたし、度々脱線するし、濡れ場の描写もたっぷり。
それでいて、ソ連側も憎めないような気もするんですよね。
それは、タチアナさんの可愛らしさによるのでしょうけどね
タチアナさんは、冷戦下のそんなに自由のない社会でも、それなりに満ち足りて生活しています。
殺人機関に目をつけられて気の毒です。
でも、その状況でも、ボンドさんと恋人気分でいられるというのは、強者ですね。と言うしかないかも。
確実に、この話での存在感は、ポンドさんを上回っています。
怖いおばちゃまであるクルップさんも、存在感ありますねえ。
ボンドさんも一本取られております。

007の原作って、楽しいですね。
自分は、気に入りましたので、これからも読んでいきたいと思いました。
捕虜収容所の死
捕虜収容所の死    マイケル・ギルバート/著 石田善彦/訳    創元推理文庫


この小説は、ちょっと前に話題になっていた本。
ようやく読むことが出来た
ミステリーなので、どこまで内容に触れていいのか分からないので、データーベースの文章を転記してみると

第二次世界大戦下、イタリアの第一二七捕虜収容所でもくろまれた大脱走劇。ところが、密かに掘り進められていたトンネル内で、スパイ疑惑の渦中にあった捕虜が落命、紆余曲折をへて、英国陸軍大尉による時ならぬ殺害犯捜しが始まる。新たな密告者の存在までが浮上するなか、果して脱走は成功するのか?英国ミステリの雄が絶妙の趣向で贈る、スリル横溢の独創的な謎解き小説

とあります。
脱走劇より、収容所内の殺人事件の方が重要な話みたい。
設定が、イタリア軍下ということで、それほど厳しく監視されていないように感じるし、連合軍は間際に迫っている状況でもあります。
こういう状況下の設定があって、この話がありうるのでしょうね。
独創的ではありますね。

自分としては、この小説を楽しめたかというと疑問だったかも
余りにも多い登場人物というのは、お馬鹿な自分にとっては辛かったね。