影法師

自分が読んだ本の感想を書くブログです。
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終着駅殺人事件
 西村京太郎    光文社文庫 


刊行が、1981年。まだまだ集団就職とかの記憶が生々しい感じだった時代に作られた話ですね。青森から上京した男女7人をめぐる話なんですね。
トリックは、込み入ってますけど、それは様々な列車がまだ走っていたことが重要ですよね、新幹線が走ってしまったら、多様性という観点からも、殺人事件を作るのは、困難になるのでしょうか。

この話の殺人の動機とかは、やっぱり、そんなことで殺していあたら、世の中殺伐としてしまいますということでしょうか。
十津川警部よりも亀井刑事が活躍した話でありますね

寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁
 島田荘司     光文社文庫


鉄道ミステリには、西村先生以外にもどんなものがあるのだろうということで。今回は島田先生の本を読んで見ました

この本は、トリックがどうこうというよりも、被害者、その家族、他めぐる人々の愛憎劇でしたね。
吉敷刑事は、煩悶し、こつこつと事実うを積み重ねがら真相に辿りついて行く姿は、素晴らしいと思いました

トリックそのものは、それほどのもんじゃないのかなあ
寝台特急殺人事件
 西村京太郎   光文社文庫


昨日に続いて鉄道ミステリーを読んでみた。
この初めて出版されたのは、昭和53年。今から30年以上前ですね
当時は、ブルートレインが全盛で、「富士」と」はやぶさ」が、鹿児島本線、日豊本線にそれぞれ別れて走っていたのですね。それで、トリックを使うこともあり。というのは、感慨深く感じますね
トリックのしかけは、けっこう大仕掛けだし、そこまでして殺人を行わなくてはいかんのか。というところは、疑問に思うのだけど、それを言ったら、この話は成立しませんね

当時から、カメラ小僧がせっせと列車を撮っていたというのも面白いもんですね、その小僧の子供も鉄オタになるんでしょうね
これは、遺伝子レベルでそうなんでしょうね
豪華特急トワイライト殺人事件
 西村京太郎    新潮文庫


トワイライトが無くなったということで、俄かに自分も興味が出てきて関連本にいろいろ手を出してみた。
そこで、トワイライトが出てくるミステリーも読んでみました。

ですが、この本が出たのが、トワイライトが運転開始して間もなくだったみたいですが、人気も落ち着いてきた時期みたいで、けっこう気軽に乗れたみたいですね。
この本も読んだ、鉄道ファンは、あの時乗っておけば良かったと思うかも知れないですね
それと、携帯電話が出始めた時期の話で、重要なツールとして登場してきますが、今なら誰も持っているので、話の辻褄が合わなくなってしまってますね

話は、寝台特急内で、殺人事件発生、妻とトワイライトに乗っていた十津川警部は、妻の姿もいなくなる、、そこに同僚の亀山刑事が登場し、けっこう乱暴に事件の解決を企てる。

こういう話なんだと思うのですが、時刻表とかを使ったトリックとかは、亀山刑事が十津川警部のピンチに新津駅に駆けつけたところなのかな
笑うハーレキン
 道尾秀介     中央公論


初めて今話題の道尾先生の本を読んでみた
ホラー小説を主に書いている作家さんだと聞いていたのですが、この本は、人生再生の話ですね
元気が出てくる話の範疇なのかもしれません

中年にさしかかってきて、道を踏み外してしまった感のある多くの人は、一歩間違うとホームレスになってしまう気が、どこぞにあると思うのですが、実際、その生活にどっぷりつかってしまうということは、どういうころなのだろうか、読中、そういう問いを自分に立てざる得ない、自分の中の話のような気もしてきましたね。
そこは、道尾先生の語りの上手さが、そうせせるのかも

営していた会社も家族も失い、川辺の空き地に住みついた家具職人・東口。仲間と肩を寄せ合い、日銭を嫁ぐ生活。そこへ飛び込んでくる、謎の女・奈々恵。川底の哀しい人影。そして、奇妙な修理依頼と、迫りくる危険—!たくらみとエールに満ちた、エンターテインメント長篇。

全てを失った家具職人と家なき仲間たち。「アイツ」の正体を見破り、ここから這い上がれ。一歩踏みだす勇気をくれる感動作。

ネットで、紹介されている文章は、このようになっていますが、微妙に違っているような気がしますね
別に、アイツの正体が、どうなのかは重要ではないのかも知れませんね
厄病神が度々、登場してきてますが、自分には、それほど重要ではないと思った
自分の内面の問いが、そうせるのでしょうが、厄病神が、いなくなっても、それで状況が、好転し、運勢が上向いたというだけの話ではないような気がしますしね。

道尾先生の本の面白さは、発見できましたので、これからもいろいろ読んでみようと思いました。

マスカレード・ホテル
 東野圭吾     集英社


東野先生の本を久しぶりに読んでみた。
ミステリなので、内容には、触れにくいのですが、伏線の張り方が上手いですね
ですが、謎、そのものよりも、潜入した警察官とホテルウーマンとのやり取り、ホテルマンの日常の処し方の方に、より興味を持たれるような書かれかたでして、そこのところは、力量がないと書けないし、入念な取材も必要ですね

個人的には、最初は、おおっ面白いと思ったのですが、謎へ辿るところで、どうでもよいなあと思ったりした
この人が何かやりそうだなあという目途というのがついた、そこで事件発生、そしてまとめへ至る道は、やはりなあと思った。
そこで、本当に拙い出来事になったら、後味は悪いので、これで良かったと思います

この本も、映画化かドラマ化されそうですね
黒百合
 多島斗志之    東京創元社


この本のアマゾンのレビューでは、

六甲山に小さな別荘があるんだ。下の街とは気温が八度も違うから涼しく過ごせるよ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。一彦という名前だ」父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池で「この池の精」と名乗る少女に出会う。夏休みの宿題、ハイキング、次第に育まれる淡い恋、そして死―一九五二年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。  

ミステリーなんですけど、それほど深刻な謎じゃないような気ももしましたね
少年、少女のひと夏の出会いを描いた本ですね
あっさりしていたような気がしました
読後感は良いのですし、さくさくと読めてしまい過ぎですね
重厚な海外ミステリーを最近読んでいることが多いのですが、そういう感じからすると、物足りないような気もしました
天国への階段
 白川道       幻冬舎


白川先生の大作を読み終えた。
長かったです

内容は、一応ミステリーなのかな
謎解きうんぬんよりも、一人の男の生き様の話でして
けっして満たされない男が、一面だけ、どこぞに、それまでの苦労、努力が昇華し、ある種癒される話。
抽象的に書いてしまうとこうなるのかな
主人公柏木の、人を見る目、世の中に対する洞察力は、神がかり的であり、人も篭絡するし、女性にももてる。有閑マダムになっている妻ですら、心は奪われているような存在です。

ありえない。現実にはありえない人なんですが、この話の主人公は、そういう人なんですね
そういう凄い人でも、世知辛い世を生き抜くには、原罪というものを抱えており、そのことに左右され、物語は進展していきます

白川先生の世界は、独特であり、それは自分などには、心地良いもので、非常に充実した読書時間を過ごせたのですが、柏木を追う、刑事たちの話は、蛇足のような気がしたし、兎に角長い話なので、くねくねしているところが、まどろっこしく感じはしました。

でも、男どもは、こういう話は好きなんだとも思いますね
Another
 綾辻行人     角川文庫


アニメ化されたものを見たことがあるのですが、いまいち概要が分からないので、思い切って原作を読んでみました

これは、自分にとっては苦手なジャンルのものなんですが、よく考察された快作っですね

この物語の謎は、明かすのはフェアーではないと思われるので、どこがどうなっているのを語ることができませんよね

アニメを3話分くらい見たことがあるのですが、何がどうなっているのか分からないのは、当たり前であって、最後の方で、漸く、どういったことが行われてきたのかがはっきりする
ヒロインの鳴さんが、最初に思わせぶりではなく、ちゃんと語ってくれていたら、悲劇がここまで拡大しなかったのではというのは、野暮というもので、どうしてこなったのかというのは、そういう世界なんだからなんですね

本格派というのは、やっぱり苦手ですねえ

学園ものとしてもどうなんでしょうか
もどかしいところを、自分は多々感じたのだけど、それは自分が既におっさんであって、この本の対象から外されているからなのかしら
クドリャフカの順番
  米澤穂信         角川文庫


「クドリャフカの順番」は、過去に記事にしたような気がしますが、再び読んだので書いておこうかな
内容も忘れてしまっていたので楽しめました

古典部シリーズは、アニメ化されてまして、宮崎でも見られます。BS11というところで見られるのですが、そんあチャンネルがあったんだと感動しましたね
その番組を録画して繰り返して見てます
最近は、「氷菓」→「あらいぐまラスカル」→「オリンピック」の繰り返しで、テレビを見てます。
同じものばかり見ていて飽きないのかと問われると、飽きないのですねえ
朦朧しているんじゃないのかな

昔読んだときは、4人の視点で、代わり替わり語られるところが、面白くて、ミステリーの謎自体には、触れていなかったようですが、今回読んでみても、謎自体は、それほどのものじゃないかも

千反田さんが、右往左往するのが、面白いですね
盲目的な衝動というか、好奇心が物体化して歩いているみたいですね
ここでの4人の関係は、フラットですね。凭れあわない関係というのは、気持良いもんですね
即、恋したどうのとならないのが、この物語の良いところなんですねえ