異邦の影を探しだせ 結城光流 角川ビーンズ文庫
少年陰陽師の一冊目を読んでみた。
この本は女の子に大人気シリーズだね。
読んでみて、確かに人気出るはずだと素直に思ったわね。
何と言っても主人公の安部昌浩というより、晴明の孫のキャラクターが魅力的だ。
いわゆる男の子なんだね。
晴明の孫なんて言われるのに良しとせず、生意気で、気概がある。
去勢された大人の男にはない魅力がある。
そして物の怪のもっくんも、かわいいとは言えないが、適度に突っ込み力があるし、昌浩がピンチの時は、助けてくれる心強い存在だ。
この巻の内容は、
オープニングの人物紹介という意味合いが強かったのでは、元服して出所することになった昌浩は、権力者の道長の娘の彰子姫の危難を救ったことにより、さすが晴明の孫と呼ばれ。道長の歓心も買う。
その火事の原因を探る為に百鬼夜行に見つけだそうとして探索を始めた。
というところかな
昌浩くんは、いつも晴明も孫と言われる度に反発するところは、かわいらしいが、仕方ないわね。
ちょっと
脱線すると
自分的には、彰子姫が出てくるところが嬉しいね。
この女性は、90才くらいまで生き。藤原氏の摂関政治の根幹を支えた女性だし、彰子のサロンには紫式部等の才女が集まった。高名なものだったね。
でも、そういう歴史上の出来事よりも、重要だと思うのは、彰子姫はその生涯を通じて、優しい心情を持った女性だと分かることだね。
貴族政治の男社会の中でも、女性の権利、矜持を守って生きた人のような気がする。
ラノベ世界では、「パラケルススの娘」の多華さんと重ねて思い浮かべてしまうのだわ。自分はね。
彰子姫については、機会があったら、どうして素晴らしいのか、書いてみたい気がする。
本題に戻ると
この物語は、20冊くらい本が出ているらしいね。
さすがに一気読みはできんわ。
ぼちぼち崩していきます。
抜き出してみると
・「だめだよもっくん、やっぱり向上心を持たないと。知らないことを勉強しないと、偏った知識でだけではどんどん偏屈になっていって、しまいに性格まで悪くなって嫌われちゃうよ」
「向上心があったって、成長しないと意味がないってこともあるぞ、晴明の孫」
自分の好き度は、今のところ7くらいです。