あかほりさとる 天野由貴 アフタヌーン新書
この本は、今絶版になっているようです
ずっと我が家に積んでおいたものでだったのですが
2009年に出たものなのに、もう手に入りにくいなんて
凄く役立つ本ですし、ライトノベルその他この業界で生きていこうと思う人は必見の本でしょう。
オタクとは何かと自問自答している人にも示唆を与えてくれるものですが、一般人にとっても、どの業界においても必要な営業力、そこまで読者にサービスするのかという姿は有益な教え得られそうです。
生きていくために必要な情報が、諸々獲得できそうです。
ぶっちゃけ。自分的には大絶賛です。
内容について、書きたいことあり過ぎて爆発しそうなぐらいです。
但し、本構成は編集者の第三者が行ったもので、前後している感じがする部分があるますが、作者をレスペクトしている姿勢は、読んでいて心地よいです。
内容の漸く、簡潔な感想は、ネット上で、いろりろ上がっておりますので、そういうのを読んでば十分かも
オタクについて深く考えたことのある人には、それほど目新しいことはなかったのかも知れないです。
自分がこの本について、少し書いておきたいこと、気づいたことは
あかほり先生が、今の状況に苦闘している真っ最中なんだなあということですね
奥さんの言葉は示唆的
・
若い子と同じ目線で世界が見られるんだよ。読者と同じ感覚や欲望を共有できている。だから、そのまま素直に欲望を吐き出せば、それが読み手を魅了する。
何かを好きになる、夢中になれるものがあるっていうのは。作家にとってそういうことだよ。
ただ、長く作家をやっていると、評論家目線になって欲望が消えるって 誰もが陥る罠なんだな。おかげで俺の同期の作家、ほとんどいなくなった
どういうものが、ライトノベルの誕生したのかも興味深かったです
自分のライトノベル歴は、このブログを開始したと同時くらいだから6年くらいなんです。
それ以前にどうしてこのジャンルが出来たのか分かったし、現在どういう状況にあんっているのかも知った。
ある意味ライトノベルというのが、専門家、特化している。
一部の人の興味に強く訴える性質のものに変化しているのですね
それとテレビでアニメ特集するアニメと、現在アニメで放送されてるアニメが違うこと、
それでもこの業界は、夢を持てる、金を稼げるものだと訴えておられますね
それは、あかほり先生の自信がそうさせるものだと思いますが、貪欲に新しいものに興味があり、深く追求できるオタクには可能なのだと
それに、オタクというものは、女の子にもモテる要素をもっているものなんだとも言っておられます。
・
オタクの 萌え は厳密に言うと エロ を含まない
これは先生の言葉ではないのですが、学生の言葉です
・
何言っているのですが! オタクは生身の人間なんか興味ありませんよ
・ オタクとは、お気に入りの物語を自己流に解釈して、サイドストーリーを生み出すことに楽しみを見出す生き物
・
ところで、サービスするには、相手が何を望んでいるかを知らなければならない。例えばオタク男子は、何を喜ぶ生き物なんだろう
考えられるのはハーレムだ。
ここが、自分がこの本で一番知りたかったこと、次の回答で納得
・
違うんだよな。 オタク男子にとって、ハーレムっていうのは結果なんだよ。いいか? 彼らが望んでいるのは、こういうことなんだよ
ある日突然、空から女の子が落ちてきて、その子が僕の手の上のパット乗って、目を開けて僕を見るなりこう言ってくれる ご主人様
腐女子の場合は
・
でさ、現実を見ている女子からすると、他人のために死ねる男の友情とかって、嘘くさいけど憧れるわけよ。腐女子の女の子たちは、そこに反応するんだろうね
つらつら抜き出すとありすぎて困りますね
一番この本で重要なことは、外しているような気がします
クラス40人いて。本を読めるのが5人、読めない35人をいかに取り込めるのが、あかほり先生の出発点らしくて、そういう読めない人をどうするのか、メディアミックスだったのですが、
今の業界の現実では、35人に売り込むより、5人へ売ろうという方向に偏りがちになっているようでs
若い人がここで出てきて、35人をも取り込むようにして欲しいと述べているような気がしました
売ること、金を稼ぐことを忘れず、オタクという素晴らしい武器があるのだから、両方を持ってすれば状況を突破できるのではないかとの示唆なんだと思いました。